あまり知られていない西洋音楽史~ロマン派音楽~
ロマン派の音楽家たち
ロマン派は皆さんにとって馴染みのある音楽家が盛り沢山!
ほんの一部にはなってしまいますが、ロマン派の音楽家をご紹介します。
フランツ・ペーター・シューベルト
1797年にオーストリアで生まれたシューベルト。「歌曲の王」と呼ばれるほどたくさんの歌曲を残しています。シューベルトは31年という短い人生だったこともあり、亡くなってから評価された作曲家です。
ベートーヴェンを尊敬していたシューベルトの作品は古典派時代の形式に基付いた曲を作っていますが、美しいメロディーと時々現れる転調でロマン派の響きもしっかり残しています。
リートの確立
リートとはドイツ語で「歌曲」という意味で、文学作品の「詩」に曲をつけたものです。「歌曲の王」と呼ばれたシューベルトは、たった31年の生涯で600曲に及ぶ歌曲を残しています。この膨大な数の歌曲によってリートが確立されました。
代表曲
歌曲
- 魔王
- アヴェ・マリア
- 野ばら
- 子守歌
- 美しき水車小屋の娘(歌曲集)
- 白鳥の歌(歌曲集)
- 冬の旅(歌曲集)
歌曲集はぜひすべて通しで聞いていただきたい作品です。シューベルトが歌曲の王と呼ばれるのが納得できます。
交響曲
- 第4番 ハ短調 「悲劇的」
- 第8番 ロ短調「未完成」
- 第9番 ハ長調 「ザ・グレート」
第四番の「悲劇的」というタイトルは、作曲後しばらくしてシューベルト自身がつけたと言われています。短調ではありますが、暗すぎるわけでもなくシューベルトが何かに悲観的になっていたわけでもなく、ベートーヴェンの交響曲を尊敬して付けたようです。
ピアノ曲
- 4つの即興曲
- 楽興の時
- ピアノソナタ第16番 イ短調
- さすらい人幻想曲
さすらい人幻想曲は「幻想曲」には珍しく4楽章構成の曲です。シューベルトのピアノ作品の中では1番難しいと個人的には思っています。作った本人であるシューベルトでも弾くのに苦戦したと言われています。
室内楽
- アルペジョーネ・ソナタ イ短調
- 弦楽四重奏 第14番 二短調 「死と乙女」
- ピアノ五重奏曲 イ長調 「ます」
- 弦楽五重奏曲 ハ長調
アルペジョーネソナタの「アルペジョーネ」というのは楽器の名前です。チェロのように弾きますがギターの特徴を持った6本の弦がついた弦楽器です。
とっても有名なメロディーの「ます」はピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの編成となっています。