舞台用語の意味を解説!マエストロ/マチネ/ゲネプロ
最近話題のテレビドラマや、小説のタイトルなど、実は舞台用語はさまざまなところで使われています。聞いても意味が分からない…という方のために、今回は舞台用語の解説をします。これでひとつ深く作品理解ができるようになるといいですね。
舞台用語①マエストロ
イタリア語のマエストロ(maestro)とは、主にクラシック音楽の世界で使われる用語であり、音楽家、とくにオーケストラの指揮者に対する敬称で、「巨匠」というような意味があります。イタリアでは、「教師」「達人」といった意味もあります。たんなる音楽家、指揮者ではなく、「大音楽家」、「名指揮者」というような敬意をこめることができます。最近では、TBSのテレビドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』というタイトルで使用されています。ちなみに、アパッシオナート(appassionato)とは「情熱的」の意味があります。ちなみに、サッカーの世界でも名選手のことを「マエストロ」と呼ぶことがあるほか、料理に卓越した人や、優れた楽器を制作する人も「マエストロ」と呼ばれることがあります。
舞台用語②マチネ
クラシックギター演奏家とジャーナリストの愛を描いた『マチネの終わりに』という芥川受賞作家・平野啓一郎さんの小説があります。2019年に映画化もされました。マチネの意味はご存じでしょうか?そう、フランス語のマチネ(matinee)は昼公演のことをいい、ミュージカル、オペラ、バレエなどで使用されます。フランス語でマチネはもともと「朝・午前中」の意味もあります。マチネの対義語の夜公演は、こちらもフランス語で「ソワレ(soiree)」といいます。
舞台用語③ゲネプロ
2013年公開の堤幸彦監督によるミステリー映画『ゲネプロ★7』という映画がありますが、ゲネプロとはどのような意味なのでしょうか?ゲネプロとは、本番同様に行う最終リハーサルのことを指します。もとはドイツ語で、「ゲネラル・プローベ(Generalprobe=通し稽古)」の略です。演技などを途中で止まらずに行うだけではなく、演者の衣装や舞台装飾などもすべて本番と同じにしてリハーサルを行います。リハーサルではありますが、写真撮影のためにメディアなどを招いて有観客で行う場合もあります。
まとめ
舞台用語を3つご紹介しました。マエストロは敬意をこめて「名指揮者」、マチネは「昼公演」、ゲネプロは「本番同様のリハーサル」という意味があります。いずれも映画やドラマなどのタイトルになりましたので、知っているとより作品を楽しめそうですね。