録音を聴こう!「思ったより巧くない」のはナゼ?
自分の演奏を聴いたことがありますか? 聴いたことが無い方は、ぜひ聴いてみてください。いまは簡単に録音できるツールがたくさんありますので(スマートフォンでもOK)、簡単に聴くことができます。
さて、聴いてみたら…「思ったより巧くない」「何だかつまらない」「表情を付けたつもりなのに付いていない」「プロの演奏とどう違うか分からないが、似ていない」などの感想を持ったことはありませんか?
練習の成果はバッチリ出せたはずなのに、とても不思議ですね。今回はその理由を解明します!
録音が「思ったよりも巧くない」理由
まず自分の弱点を知ることが上達への鍵!
自分の演奏が「何となく巧くない」「思ったより巧くない」のは何故か、考えることは上達に必要なプロセスなんです。習いに行っていれば先生から指摘されますが、もしレッスンの前に自分で気付けていれば、効率が上がりますよね。次のレッスンで先生に疑問点や練習方法を訊くこともできます。よくないところを自分なりに工夫してみることも大事です。それでもし間違った方向へ行っていれば、先生が直してくれますので、どんどんチャレンジできます。
一人で練習している人は自分が頼りですから、なおさら「自分の苦手なところはどこか」気付くことが求められます。いちどじっくり録音を聴き、探ってみましょう。
ガッカリはチャンス!?
ここまで読んでお気付きのように、「思ったよりも巧くない」と思うのは悪いことではなく、チャンスなのです。
具体的に理由を言うならば、それは耳が育ってきているからです!
練習していて、「ここがマズイ」と思えば直そうとしますよね。気付かないと直せませんね。
当然のことですが、楽器の練習をはじめたばかりの人と、プロの演奏家や先生では、耳のレベルが違います。1秒間に音が10個以上鳴ったとしても、どの音が弱いとか強いとか不明瞭とか、簡単に判別することが出来るのがプロの耳。どの音が他に比べて短いとか、どの音が響いてないとか、そこまで分かります。
「耳が育つ」ということ
録音を聴いて「思ったよりも巧くない」と思ったら、気になったところをまず補強しましょう。しばらくすると、「巧いかも?」と思えてきます。そしてまたしばらくすると耳が慣れてきて、新たな問題に気付き、「こんなに下手だったっけ?」と思う……練習を続けていると、まず耳が育ってきます。そして、この繰り返しで演奏の腕前も上達していくのです。
耳は優秀なコーチ
今回の内容は練習法ではありませんでしたが、練習に必要なのは技術練習だけではありません! 耳もきちんと育てること、そして自分で分析していくことが大事なのです。
普段の練習の時にも、ただ音が耳に入ってくるような状態でなく、自分からしっかりと聴くことを続けると、耳は育っていきます。「良い演奏を聴きなさい」「他の人の演奏を聴きなさい」と言われたことがないでしょうか? レベルの高い演奏を聴けば耳が育ち、自分の演奏との差に気付き始めるきっかけとなるのです。
ぜひ今日から耳を育てて、有効に活用してください!