ただ大きいだけじゃない、チューバってこんなに奥深い!
金管楽器の中で最も大きく低い音がでるチューバ、今チューバを演奏してる人もこれからチューバを始める人もまずはどんな楽器か知ってみて下さい。本記事ではチューバについて初心者へも分かりやすく解説しております。是非ご参考になさって下さい。
チューバ(テューバ)の歴史
チューバは出来た年が(特許を取った)が判る珍しい楽器です。教会でのグレゴリオ聖歌の演奏の伴奏などで使用された蛇の形をしたセルパンや、メンデルスゾーンが真夏の夜の夢などに使用したサックスの様な形のオフィクレイドを先祖に持つこの楽器は、1835年にベルリンの楽器制作職人のJ.G.モーリッツにより特許が取得されました。 R.ワーグナーは大変この楽器を気に入り多くの作品に使用しています。近代に入ると協奏曲が作曲されたりと少しずつソロ楽器としても活躍しはじめました。また最近ではジャズや、映画音楽でもつかわれとても活躍の場が広がっています。
チューバの種類
チューバには主に2つのバルブシステム・4つの調整・2つの形があり、それぞれ国や地域・使用する楽曲等により異なります。
〜バルブシステム〜
ロータリーバルブ:フレンチホルンやトロンボーンに代表される横に回転する事により空気の流れを変えるバルブです。
ピストンバルブ:トランペットのような上下運動により空気の流れを変えるバルブです。
〜調整〜
管の長い順にBb,C,Eb,Fの4種類あり、管の長いBb/Cはコントラバスチューバ、短いEb/Fはバスチューバと呼ばれる事もある。
〜形状〜
アップライト:主にイギリスのブラスバンドで使われる構えた時にピストンが上を向くチューバです。
フロントアクション:ロータリーの楽器をはじめ構えた時にピストンや前にあるチューバです。
その他:野球応援でおなじみのスーザフォンもチューバの仲間でパレードで使われるだけでなくジャズ等のシーンでも使われます。トロンボーンにバルブがついた様な形のチンバッソもチューバ奏者が演奏しヴェルディやプッチーニ等のイタリアオペラで使用されます。
チューバの活躍場所って?!
オーケストラ:
通常オーケストラにチューバ奏者は1人でトロンボーンやフレンチホルンとハーモニーを作ったり、コントラバスと共に低音をうけもつ。ソロやメロディを受け持つこともあります。
吹奏楽:
通常2〜3人のチューバ奏者で伴奏パートを主に受け持ちます。
英国式ブラスバンド:
アップライトのBbバス、Ebバスがそれぞれ2人づつが基本編成で、伴奏を受け持つがオーケストラのコントラバスなどのパートのような速い動きのパッセージも演奏します。
金管アンサンブル:
五重奏や10重奏ではテューバは1人で演奏し伴奏をうけもつことが多いが、メロディーも演奏します。
ジャズバンド:
ベースの代わりに演奏するだけではなく、最近はソロ楽器としても演奏する事もあります。
ソロ:
ヴォーン ウイリアムスやヒンデミットなどの有名作曲家をはじめ沢山の作曲家がテューバのために協奏曲やソロの曲を書いています。
最後に
いかがですか、興味はわいてきましたか?なかなか目立つ楽器ではないチューバですが、今や合奏には無くてはならない楽器だけでなくソロでも活躍するとても奥深い楽器なのです。