what’sアインザッツ!? 出遅れないための心得
「アインザッツ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
吹奏楽やオーケストラの経験者ならば、指揮者から「アインザッツを合わせて!」などと注意されたことがあるかもしれません。ひとりで演奏を楽しむときも、この意識があれば、ぐっと上手に聴こえるようになります!
では、「アインザッツを合わせるために気を付けること」について、そして練習方法について、解説していきます!
目次
フレーズの最初に最大の気遣いを!
「アインザッツ」とは?
「アインザッツ」とは、簡単に言えば音楽の出だしのことです。これがぴったり合う、合わないで、演奏の印象がかなり違ってくるという大事なものです。
ところが、頑張って揃えようとしても、合奏する人数が多ければ多いほど、コンマ数秒のズレが出たりします。なぜズレるのでしょうか?
それは、息を出し始めてから音が鳴るまでのタイムラグがあるからです。鳴るのが遅い楽器は、他の人より早めに息を出しはじめないといけないのです。
自分のタイムラグを把握しよう
フルートはそれほどタイムラグがあるわけではありませんが、音によっては危険なものがあります。発音しやすい中音域に比べて、低音は息を入れてから音が鳴るまで、時間が掛かりますよね。
どのあたりの音域、どの音は注意が必要か、すっと吹いてすっと鳴る音はどれか、自分で把握することが最初の一歩です。
ジャストで発音するための練習方法
メトロノームや時計を使う
吹いた、というアクションより、鳴った、という耳の感覚を大事にしていきます。メトロノームのピッ、ピッ(あるいはカチカチ…)という音に合わせて、いろんな音を出してみましょう。
4分の4拍子に合わせて吹きますが、1拍目だけ鳴らします。あとはお休みです。速度を遅くすると、難易度が上がります!
いろんな音で試していくと、メトロノームと同時には鳴らしにくい音があるでしょう。その音はタイムラグを持つ要注意音です。覚えておきましょう。
「鳴らしたつもり」で鳴ってない! 正しいタンギングで解決!
ちゃんとした拍の上で鳴らしたつもりでも、ズレて聴こえることがあります。フルートを練習している人の中には、音を出した瞬間よりもその後のほうが音が大きい人が多いからです。タンギングがしっかりしていないから、音が鳴った瞬間が聴き取りにくく、後の音のほうが目立ってしまいます。
フレーズの最初のタンギング方法は、こうです。
1.上の前歯や上の前歯の付け根に舌を付けておく。
2.スイカの種を飛ばすような感じで、息を出した瞬間に舌を引き抜く。
これでハッキリとした音が出ます。よく練習してみてください。
しっかりと練習してみたい時は、この記事もどうぞ!→「不明瞭な音を退治しよう!フルートの正しいタンギングとは?」
ウマイかヘタかの分かれ道
ソロでの演奏でも、「何だかノリが悪い」「テンポが心地よくない」ということがあります。そういう時は、曲の中で速くなったり遅くなったりと、テンポが安定していないことがほとんどです。しかし、テンポが一定であっても、何故か心地よくないということがあります。
人は音楽を聴いているとき、知らず知らずのうちに、身体でリズムを刻んでいます。流れてくる音楽がこのリズムと「嫌な感じに」ズレていると、心地よく感じにくいです。
嫌な感じのズレかたとは……
メロディの1拍目の音がコンマ数秒遅れるのが、一番気持ちが悪く感じます!!
たとえ一人での演奏であっても、他の人とアインザッツを合わせるつもりで意識して音を出しましょう。誰かにピアノ伴奏をしてもらうのも良いですね。ぐんぐん上手になっていきますよ!