クリアな音に近付けるには?

不明瞭な音を退治しよう!フルートの正しいタンギングとは?

速い音がたくさん並ぶ楽譜を演奏していたら、他の人がとても良い音で同じ楽譜を演奏したのを聴いて……「何が違うんだろう、楽器が違うんだろうか、良い楽器を買おうか」と悩むのがフルーティスト。
楽器の違いもあることはありますが、もしそこそこ良い楽器(15万円以上)を持っていて巧く吹けないなら、あなたのテクニック不足です!
……というわけで、何が違うか、どう違うか、探って克服しましょう!

タンギングの間違いがはっきりしない音を生む

音がモコモコする=鳴りきっていない

音が小さい、息の音が多い、音量が出ない、という問題は、全て「その音にふさわしい息のスピードが出ていない」ことに尽きます。特に多くの初心者の癖として、「吹いた瞬間は良い音で鳴らない」ということがあります。少し伸ばすと息のスピードや量が追加されてくるので音も鳴ってきます。

あるフレーズを吹いて、「何だかモコモコする、はっきりしない、不明瞭だな」と思えるのは、これが原因です。
最初の音を出す→息を追加する途中(青い円の部分)で次の音に移る→息を追加する途中で次の音へ→……

この繰り返しで、結局「よく鳴る」ゾーンへ届かないまま、メロディを吹いてしまいます。

 

舌を当てる場所の誤解

小中学校でリコーダーを習うとき、タンギングというものを習いましたよね? なんと、ここが落とし穴なのです! 「トゥ」発音するように習いましたよね。この「トゥ」だけの説明では不十分です。
「トゥ」と言ったとき、あなたの舌は上の前歯に当たりますか?
フルートはヨーロッパで発展してきた楽器なので、当然、ヨーロッパで発音されるような「トゥ」が必要です。日本人の「トゥ」は、上あごに当たるけれど歯には当たりません。もっと舌先を伸ばして、上の歯の付け根か平たい部分に当たるようにしましょう。「ト」と「テ」の間のような、Tの音が聴こえる発音です(以下、「T」とあらわします)。
ここを気を付けるだけで、音の立ち上がりがかなりハッキリするはずです。

 

タンギングは舌とおなかの連携で!

タンギングがうまく出来るようになったら、ソにはソに相応しい息の量を、スタートの時に出すようにしましょう。具体的には、このようになります。試しに「ソ」の音を出してみましょう。

1.息を吸って
2.口を閉じ、舌を上の歯に付けて
3.ソの音を出すくらいの勢いで息をおなかから出し……でも舌が栓になっているので息は出ません
4.圧力が高まったところで、「T」と発音(タンギング)して舌を歯から離す

この時に、出だしの音がソより高くなったのなら、4の時に圧力の高めすぎ。音が低ければ、圧力が弱すぎ。
自分の音をよく聴いて、練習してみてください。

連続する音のときは、息を止めずに連続して「T、T、T、T、T」と発音していくだけです。こちらも試してみてください。

 

舌を当てる位置、音を聴く耳が大事!

音を出した瞬間に鳴りが悪いとか、伸ばしている時に鳴ってくるなんてことにならないよう、ゆっくりと練習していきましょう。
ロングトーンや音階の練習目的は、こんなところにもあるのです。

どんな練習でも、ただ音をのばしたり指を動かすだけでは勿体ないですよ!

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