

助けて!どうしたらクラリネットの音を大きくできるの?
一生懸命、クラリネットを吹いているのに指揮者や顧問の先生に「音が小さい」と言われたことはありませんか?たくさん息を入れすぎると、息は足りなくなりますよね?演奏中におかしなところでブレスをするわけにもいかないので、悩んでいる人は多いと思います。今回はクラリネットを吹くときの息の使い方と向きについて、紹介していきます。
クラリネットの音の性質
クラリネットは以前にも紹介しましたが(参考:クラリネットの音域について 必見!練習前に知っておくべき事①)、非常に音域の広い楽器です。約4オクターブの音を出すことができます。それだけの音が出る一方でキーや運指の関係で出やすい音、出にくい音が出てきます。楽器の性質で音の大きさが左右されるのです。
大きな音(強い)音
曲を演奏していると、譜面上にはフォルテッシモやそれ以上に「強く」(forte)という記号が出てきます。クラリネットという楽器は、実は大きい(強い)音が出にくい楽器です。楽器の許容音量以上の音を出そうとすると、リードミスをしたり音が割れてしまったりします。また、たくさん息を入れようとすると、喉に力が入り音が汚くなってしまうことがあります。
小さい(弱い)音
逆に、クラリネットはすごく小さい(弱い)音が出すことのできる楽器です。ピアニシッシッシモくらいの音(あるいはそれ以上に弱い音)が出ます。フルートやオーボエは息をある程度入れないと音にならない楽器ですが、クラリネットは自分に合ったマウスピースやリードを選べばとても小さな音が出せる楽器なのです。
イメージを持つ
では、どうすれば大きな音が出せるようになるのでしょうか?
その答えは、「息の向きに意識を向ける」ということです。実際とは違いますが、あるイメージを持つことで格段に音は変わります。
息を正面(前)に出す
クラリネットは下の方にベルが向いている楽器なので、どうしても下の方向に音が出ます。しかし、それに従って下の方に息を入れるイメージをしてしまうと上手く音が飛んでいきません。
イメージとしては、まっすぐ自分の正面に息を出すような気持ちで吹いてみて下さい。マウスピースの構造上、リードをしっかり振るわせるために息をまっすぐ入れる方が効率的なのです。
音がにおいのように漂う
もう1つのイメージは 自分から音がにおいのように出てくる というイメージを持って下さい。自分から音が滲み出て来る という感じです。
このようなイメージを持つことで、息は本当は下の向きに入っていますが指揮者や正面の客席に届くようになります。下で鳴ってるだけでは、音は客席に届きません。美しい音を客席に届けるために、イメージは前に向けて吹いてみて下さい。

まとめ
今回はクラリネットを吹く時の息のイメージについてお話ししました。なかなか文章を読んだだけでは理解できないと思いますので、実際に演奏する時に少し「息の方向」を意識してみてください。楽器さえあれば他には何も必要ありませんので、是非試してみてくださいね!