

ミキシング時の音量コントロールのコツ!
DAWでミキシングをしていると、「もっとバスドラ欲しいけど、これ以上音量上げられない!」というときはありませんか?
実は、そもそも音量を0dbのままにしておくと、調整がしにくいのです。
上げることよりも下げることの方が多くなってしまい、どれくらいにすれば全体としてまとまるかがわかりづらいからです。
さらに、クリッピングしないギリギリの音量で各トラックが鳴っていると、合わさった時に結局クリッピングしてしまいます。
では、どうすればいいのかということを今回は述べていきたいと思います。
音量をコントロールするコツとは?
マスタートラックにリミッターを入れよう!
https://www.cakewalk.com/より
まずは、曲作りの最初にマスタートラックにリミッターを入れておきます。
もし音量が大きくなりすぎても、リミッターが入っていればクリッピングは起きません。
この時、リミッターのoutputは「-0.5db」にしておきます。
これは、マスタリング時に余裕を持たせておくためです。
ちなみにマスタリングは全く別の作業なので、マスタリングを行うときは、マスタリング用に別のファイルを立ち上げます。
画像はsonarに付属するBoost11というプラグインですが、その名の通り、inputを上げることでブーストすることもできます。
ですが、ここでは、リミッターとして使うのでinputは「0db」のままにしておきます。
すべてのトラックの音量を一気に下げる!
https://tascam.jp/より
ミキシングをする段階になったら、すべてのトラックの音量を「-13db」に落とします。
全体の音量はもちろん下がりますが、ここから目立たせたい音を上げていけばよいのです。
ボーカルやバスドラ、スネアなど目立ってほしい音は上げ気味にし、バックで鳴っている音はそのままで抑え気味にするなど音量調整がしやすくなります。
「全体の音量が下がったら、出来上がりも小さくなってしまうのでは?」と思うかもしれませんが、実際に全体を鳴らしてみると、マスタートラックはリミッターが効いて「-0.5db」で抑えられるはずです。
これくらいが適切な音量ということになりますね。
今までは、一つひとつの音が大きすぎたため、目立たせたい音が目立てない状態でしたが、これなら簡単に目立ちますよね。
あとは、マスタリングで全体の音量を調整すれば、出来上がった楽曲の音量が下がってしまっているということもありません。
まとめ
今まで0dbのまま音量調整していた方も多いのではないでしょうか?
目立たせたいトラックにブーストなどを入れて無理やり上げても音がつぶれてしまい良くありません。
今回述べたように、全体を一気に下げて、目立たせたい音を上げるという逆の発想で音量調整すると、自然に、より良いミキシングができます。
このミキシング方法で、各トラックの音を活かして、良い楽曲に仕上げていってください。