世界の民族楽器を奏でるワールドワイドなプラグイン!Ethno World
皆さんは、ロック、ブラスバンド、オーケストラ等のポピュラーなジャンルを手がけることはあっても、民族音楽を手がけたことはありますか?もちろん、私自身も超リアリティに溢れる民族音楽を制作したことはありませんが、ゲーム音楽や劇伴においては、民族音楽“らしい”音楽を求められることも少なくありません。今回は、そんな民族音楽の雰囲気を出してくれる即戦力プラグイン「Ethno World」をご紹介いたします。
■“らしい”民族音楽を作るには
いきなりガチガチの民族音楽を作ろうとすると、まずは固有の雰囲気や音使いを学ぶところからはじめないといけませんが、普段皆さんが作っている音楽に民族のテイストを付加してあげるだけでも、民族音楽“らしさ”は出ます。具体的には、メロディの音色を民族楽器にしてあげることです。「和楽器バンド」さんなんかがよい例ですね!尺八や琴、三味線を使っているため、ロックテイストなんだけど日本音楽の雰囲気が感じられます。本記事では、メロディやオブリガート(※主旋律を引き立てるメロディではない旋律)に使うとあっという間に“らしく”なる、Ethno Worldの音色を紹介します。
なお、Ethno Worldは、Native Instruments社のKontaktにて動作します。Kontakt自体は無償でダウンロードして利用が可能です。
http://sonicwire.com/より
■二胡(ERHU)
二胡(にこ)は中国の伝統楽器です。弦楽器に分類されますので、西洋でいうヴァイオリンに相当するのではないでしょうか。ヴァイオリンがソロパートを任されるのと同様、この二胡も単独はもちろん、アンサンブルとしても存在感を発揮します。そして、その音色は中国の雰囲気を出してくれますね!
■尺八
言わずと知れた、日本の伝統楽器です。メロディはもちろん、オブリガートにも使えますね!Kontaktで動作するプラグインの標準的な機能として、キースイッチによる奏法の変化を使えば、よりリアルに演奏できます。
■バラフォン
バラフォンはアフリカの民族楽器です。木琴のような軽快な音を出してくれます。この楽器はメロディというよりオブリガートの方で重宝すると思います。これを使うと、サバンナというかアフリカの大草原が思い浮かぶような雰囲気を出せます。
■古筝(Zheng Harp)
古筝(こそう)は中国語読みではグーチェンとも言いますが、日本の琴に類似した民族楽器です。こちらもオブリガートで使われることが多そうですが、もちろんメロディも行けます!
以上、ここまで本記事はEthno World 5を元にお話しをしてきましたが、このプラグインを手がけるBEST SERVICE社はつい最近になって最新のEthno World 6をリリースしています。Ethno Worldはナンバリングを重ねるごとにどんどんライブラリ(収録音源)が増えてますので、興味を持たれた方はぜひ、最新版をチェックしてみてください!