指がスベル?! 正しい指の使い方を練習しよう! 2/2
「速い曲になると指がまわらない」
「細かい音が連続すると、長さがそろわない」
こんなお悩みを解消する方法を、「指がスベル?! 正しい指の使い方を練習しよう! 1/2」に引き続き探っていきましょう!
指を静かに動かそう!
押さえるためのキーだけど「押さない」!
たま~に、ですが。フルートを演奏すると、「カパカパカパカパッ!」という音を大きくたてている人を見掛けます。演奏よりも、このカパカパが気になってしまうのですが(タンポのメンテナンスを頻繁にしないといけないんじゃないか? とか)……
これは演奏するにあたって、すごく勿体ない吹き方(指使い)なんです。
キーを閉める音が聞こえるほど、キーを強く押さえてすぎているということだからです。
試しに、鉛筆でも何でもokですので、フルートを構えるように指で持ち、ぎゅっと力を入れて、指を動かしてみてください。指と鉛筆がパタパタと鳴るくらい、力を入れてみます。知っている曲の運指をしてみても良いでしょう。
どうでしょうか? 動かしにくくないでしょうか?
自分の指に自分でおもりを付けている。そんな感じになっているのですね。押さえるためのキーなのですが、ぎゅうぎゅう押さないようにしましょう。
指を脳でコントロールしよう!
今度は、鉛筆を落とさない程度の弱い力で持ってみてください。そして、指を動かしてみましょう。
さっきよりは肩もこりませんよね! 指は本来、重たくなんて無いのです。
でも、もしかしたら、さっきとは別の問題が出てくるかもしれません。「ふわふわしすぎて、指が自由になりにくい」と感じる人が居ると思います。
そう思った人は、楽器を握りしめて演奏するクセがあります。楽器を最低限の力で持つことで、指が自由になります。その時に指がふわふわして不安定にならないようにコントロールするには、キーを押さえるだけでなく、キーから指を上げるという意識もしっかり持たなくてはいけません。
指先を脳でコントロールします。指を反射的に動かすのではなく、脳で上げ下げを命令するイメージです。
「指がスベル?! 正しい指の使い方を練習しよう! 1/2」にも出てくる「空気フルート」で、これから練習していってみましょう。
指で形を作る
「いま薬指を上げている」など、指を上げている意識が育ってくると、楽器をガッツリ握って吹くことがなくなります。指使い(運指)とは、押さえることでなくて、指で形を作ることだと、だんだん思えるようになります。
長い間の習慣は簡単には変えられるものではないけれど、毎日少しずつ意識していくと、いつの間にか変わっていて、気付いたら音色も良くなっているはずです。コツコツ頑張ってください!