

ナルホド!腹式呼吸を理解しよう!〜その3〜腹式呼吸の練習方法
前回~その1~では、横隔膜を意識的に使うことで、腹式呼吸を行うことができるとお話ししました。~その2~では、本当に腹式呼吸ができているのか、ご自身でチェックすることができたと思います!チェックの結果、「横隔膜使えてないかも…」という方が、この記事を見て下さっているのではないでしょうか?(まだの方は〜その2〜でチェックテストをしてみてくださいね♪)
こちらは『ナルホド!腹式呼吸を理解しよう!〜その1〜』『ナルホド!腹式呼吸を理解しよう!〜その2〜腹式呼吸のセルフチェック!』(以後〜その1〜、〜その2〜と略します。)の続編になります。
練習をしてみよう♪
それでは、実際に効果的な練習方法をご紹介していきたいと思います!
こちらも、方法を2つご紹介します。
腹式呼吸は、やり方がどうというよりは、体の感覚で掴むことが大事です。(体の中のことなので、見てお教えすることができないので…)
どんなに練習をしても、本来の方法を掴めなければ、正直意味がありません。
そのため、ここではその感覚を掴むための方法をお教えします。
文章に書いてあることを実践するのではなく、体がどういう状況になっているのが正解なのかを、常に考えながら行ってください。
感覚が掴めてしまえば、もうこっちのものです!!!
練習方法1
姿勢を正して、息を深く吸います。そしてそのまま深く吐き出して下さい。普段の呼吸で吐ききったと思うところから、さらに限界まで吐いていきます。最後の最後まで吐こうとすると、お腹(横隔膜です!)に力を入れなければならないはずです。なんなら横隔膜がプルプル震えるはずです!(笑)
まさに、この画像の状態に体がなっていると思います。
これを腹圧(ふくあつ)といいます。腹圧をよく使って吐ききったら、吐こうと頑張るのを止めて腹筋をゆるめてリラックスして下さい。身体が自然と息を吸い込もうとすると同時に、お腹(本当は肺ですが)が思い切り膨らむはずです。このときのお腹の感覚が腹式呼吸で吸い込むときの感覚なのです!!
自然と息を吸った時、横隔膜を触ってみると、横隔膜が下がり、いつもよりも肺が大きく膨らんでいることが分かるはずです!
これを繰り返すことで、腹式呼吸に必要な筋肉が鍛えられます。また繰り返し行ってみることで、横隔膜を意識して使うということの感覚を掴むことができるはずです☆
練習方法2
腹筋(特に横隔膜)に力を入れて、体のお腹から上を真空パックの状態にすることをイメージして下さい。そしてその状態を保ってください。体の空気を全て無くすという意味ではありません。今現在のリラックスした状態から、真空パックの状態になるようなイメージです。またその状況にするために横隔膜を使って下さい。
すると必然的に、息が漏れることがなくなると思います。
これが、腹式呼吸の基本の状態です。
その状態から、一気にお腹の力を抜いて、真空だったところに一気に空気を入れてください。
その動作に1秒以上はかけないで下さい。
いかがですか?
今までよりも多く息を吸うことができたでしょうか?
横隔膜が自然に下がって、肺の面積が広がったことが、何となく分かったでしょうか?
そしてまた息を吐く前に、体を真空パックにすることを意識します。
これを繰り返して呼吸を行います。
これを繰り返し行うと、横隔膜を使うということの感覚が分かってくると思います…!
以上2つ、方法をお伝えしました。
腹式呼吸の練習は、酸欠になりやすいので、ゆっくり無理せず行って下さいね。
酸欠になったりクラクラしたらすぐに休憩をしましょう。
プロの声楽家や演奏家は、腹式呼吸を通して息をコントロールする術を身につけています。(先ほどの腹圧をコントロールするということです!)演奏をする体勢になると、自然と横隔膜を使う体になるのです。
横隔膜をコントロールして息を吸い吐きする感覚を掴んだら、腹圧をコントロールして歌や楽器を演奏すると、演奏スキルが断然上がります!!!!
このお話は、ぜひ別の記事で…(笑)
まとめ
腹式呼吸で歌を歌うと、喉が全く痛くならないのにお気づきでしょうか?
そう、腹式呼吸は声を良くしたり、息の持続を長くさせるだけでなく、奏者本人の演奏がとっても楽になるのが特徴です☆
〜その1〜から、長々とお話してきましたが…少しはご理解いただけたでしょうか?
実は筆者も、この感覚を掴むまで、相当苦労しましたし、師匠にはかなり叱ら…いや、お世話になりました(笑)
少しでも、皆さんのお役に立てたら幸いです。