クラリネットの楽譜によく出る記号や音符の意味 part1
今回は、クラリネットの初心者にもなるべく解り易い様に、楽譜の読み方を説明いたします。実は、音符や記号には、深い意味が込められています。それは、作者の想いです。ですから、どの演奏家も忠実に守らなくてはならない点が楽譜の記号として書かれているのです。 それをまずは理解していただいて、演奏に入る準備としていただけたらと思います。
基本的な記号
それではまず、基本的な記号からご説明いたします。(※初心者の方は是非ご覧ください!)
皆さん、上の譜面に書いてある記号や音符など、すらすらと読めましたでしょうか?
初心者の方は記号一つ覚えるにも時間がかかりますので、なかなかそうはいきませんね。
この中に、いくつの記号が含まれているかまずはご覧下さい。最初にきているのが、ト音記号です。そしてシャープのあとに音符が5種類くらいあります。一番下にはヘ音記号もあります。ちなみに、この楽譜は3人で演奏する様に作られているのです。
それでは一つずつ順番に分かりやすく解説していきますね!
ト音記号
ト音記号(とおんきごう)
ト音記号のトとは、音部記号(おんぶきごう)と呼ばれる記号です。ドレミファソラシドを日本読みするとハニホヘトイロハと読むのは学校で聞いた事がありますでしょうか。そう、このトと言うのはハニホヘトのト、ドレミにあてはめて見ると「ソ」の音を示す音部記号です。音部記号はト音記号を始めとし、いくつか種類があります。
イタリア読み:ドレミファソラシド
日本読み: ハニホヘトイロハ
英語読み: CDEFGABC
調号
調号(ちょうごう)
調号の前に「調」とは英語読みで「キー」とも言われますが、この曲は半音階を含むドレミファソラシドを基準に、どの音が主役(曲で使う基準の音)ですよと言う指示を出すものです。調や調号と言った記号は初心者が楽典でつまずく難関トップランクに入っていますので、とりあえず演奏だけ出来れば良いと言う場合は今は理屈は流してもOKです。ずっとクラリネットをやっていれば後に自然とわかってきますので、安心してください。
ト音記号が記されている場合は長調(高い音階)、
後にご紹介するヘ音記号が記されている場合は単調(低い音階)です。
今回の楽譜にはト音記号の横に♯が一つ付いています。その場合は下の表を参考に見てみると、ト長調の調号ということになります。ト長調とは、Gの音を中心とした曲であるということで、G音とはドレミファソラシドのソの音を基本としているという意味になります。
ト長調の場合、#が一つついていますが、どの位置につけても良いのではなくつける場所は決まっています。下の表のとおり、一つだけ付く場合はファの音にシャープが付きます。演奏する場合はこの譜面に出てくる「ファ」全てに#をつけて演奏すると言う決まりがあります。曲によっては様々な調号が出てきますので大変ですが、最初のうちは自分で譜面に#などを付け加えると見やすいかもしれませんね。
調と調号 引用:みゅうー楽譜の読み方こうざ http://www.ne.jp/asahi/music/myuu/hint/hint.htm#kyoujyaku
ヘ音記号
ヘ音記号(へおんきごう)
低音記号とも呼ばれ、ファの音(F)を図にしたものという意味です。ヘ音記号のマークをよく見て頂くとわかると思いますが、●書いてシュッとなっていますね。その●の箇所がファですよと記しています。つまりこの楽譜で言うとヘ音記号の最初の音は「ファ」ですね。
拍子記号
拍子記号(ひょうしきごう)
分数の様に表示されますので、この場合は4分の3拍子と読み、1小節に4分音符が三つ入るという曲進行で行きますから皆さんよろしくーと言う意味になります。
ちなみに4分の4拍子は一小節に4分音符が4つ入るという曲進行で行きますからーと言う意味です。
付点四分音符
付点四分音符(ふてんしぶおんぷ)
四分音符の一つ半分(1.5倍)の長さという意味です。今回は譜面に使われている音符の解説しかしておりませんが、音符には音をどれだけ伸ばせばよいかと言う決まりがあります。詳細には触れておりませんが以下に参考用音符と休符(おやすみ)の長さの票を記載しておきます。
音符と休符の長さ一覧 引用:音楽の友 http://hp.vector.co.jp/authors/VA037439/gakuten/
フェルマータ
フェルマータ
この記号付いたら、この音を十分伸ばして演奏するという意味です。
終止線
終止線(しゅうしふ)
曲の終わりという意味で、太い線で表されます。
この楽譜に出ていないけど基本的な記号
以下も重要な記号ですから、順番に表にして説明いたします。
テヌート | 音を保つ | |
スタッカート | 同じ音を長く保つ | |
タイ | 音を切り離す | |
スラー | 音を結びつける | |
リピート | この印の所からもう1回繰り返し |
以上、基本的な音符の読み方でした。
最後に
まだまだありますが、一気に詰め込んでも頭がパンクしますので今回はこの辺で!ぜひ次回も一緒に記号を勉強していきましょうね!
この続きは次回にちょっと難しい記号などを説明いたします。
次回をおたのしみに。