ピアノ教則本の王道とは?バイエル・ソナチネ・ソナタ
ピアノ教則本には、昔からスタンダードともいえる教則本がいくつか存在します。それが、「バイエル」「ハノン」「ブルグミュラー」「ツェルニー」「ソナチネ」「ソナタ」などと呼ばれる教則本たちです。「今、何を弾いているの?」と聞かれたときに、教則本の名前を挙げると、クラシックピアノを習っている人にはなんとなくピアノのレベルが伝わることがあります。それぞれのレベルや特徴を知って、ピアノ上達の目標を決めてみましょう。
ピアノ教則本の王道とは?
教則本とは、教本ともいい、ピアノの技法を段階的に学ぶために編集された本のことをいいます。「バイエル」から始まり、「ブルグミュラー」と進み、最後は「ソナタ」に入る前の練習として「ソナチネ」を練習する…というのがピアノ教則本の王道のひとつです。近年では、「バイエル」の地位がぐらついていますが、それでもまだまだ広く使用されている教則本であることに違いはありません。
ピアノ初心者向けの「バイエル」
ピアノに初めて触るという初心者の方が取り組めるのは、「バイエル」という教則本です。子ども向けには、赤い表紙の『子供のバイエル上巻』と黄色の表紙の『子供のバイエル下巻』というものがあり、雑貨屋さんでバイエルの表紙がメモ帳のデザインになっているのを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか。
片手の練習からはじまり、ト音記号がメインでヘ音記号や黒鍵があまり出てこないので、譜面を読むのが苦手な方でも取り組みやすいでしょう。リズムの取り方や、手の位置など、教則本に解説がきちんとあるので、本当の初心者の方でも教室で習ったことを思い出しやすいかもしれません。
ただ、曲にメロディ性が乏しく、弾いていて退屈だというデメリットがあります。この「バイエルがつまらない」という声によって、近年では、使用されている教則本トップの座から転落しているものの、依然として練習用に多くの人が選んでいるようです。
「バイエル」は最も名前が知られている初心者向け教則本の一つですが、「バーナム」や「トンプソン」、「バスティン」といった教則本も非常によく使われています。退屈だからと「バイエル」で挫折してしまった方は、これらの教則本もあわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。
次のページでは、さらに上のレベルを目指したい方向けの教則本を紹介していきます。具体的には、「ブルグミュラー」「ソナチネ」「ソナタ」をみていきましょう。