ピアノで「粒をそろえて弾く」とは?同じ長さ・大きさで弾く

ピアノで「粒をそろえて弾く」とは?同じ長さ・大きさで弾く

ピアノの曲を練習していて、先生に「粒をそろえて弾いてください」と言われた経験はありませんか?そもそも、音の「粒」ってなんなのでしょうか?頭の中にはてながいっぱい浮かんでしまう方向けに、今回は、「粒をそろえる」の意味について解説していきます。

音の「粒」って何?

音の粒

音には、音の長さや大きさ、鳴らすタイミング、音色などたくさんの要素があります。これらの要素すべてを総合した音質のことを「音の粒」と呼んでいるようです。つまり、粒がそろっていない状態とは、例えば、音の長さが同じ音符(例えば八分音符)で楽譜に書かれているにもかかわらず、一音ごとに長かったり短かったり、音量が大きかったり小さかったりと「ぶれ」がある状態のことをいいます。

「粒をそろえて弾く」ってどういうこと?

ロボットが弾くピアノ

究極に言えば、ロボットのように機械的に弾くことが「粒をそろえて弾く」ということに近いです。マシンのように正確に、音の大きさや長さをそろえて弾くのです。しかし、人間にはそんなことなかなかできませんし、練習して近づけていくしかありません。初心者は機械的に弾くでいいのかもしれませんが、上級者になってくると、今度は先生から「機械的に弾かないで」と言われることもあるのですから、なかなか難しいものです。

では、人間とロボットの違いは何なのでしょうか?機械的に弾くのが「粒をそろえて弾く」のに「近い」と書きました。また、マシンのように正確に音の大きさや長さをそろえて弾く、とも書きました。しかし、このままでは聞いていて心地よいものではありません。そこから少し人間らしい「味付け」をしていくのです。

例えば、十六分音符がずっと続く楽譜で「粒をそろえてください」といわれたとき、ある先生はさらに、4つの音符のうち1拍目を少し(ほんの少しだけ)大きく長く弾く(アクセントをつける)指示をするかもしれません。そして、残りの3音は力を少しだけ抜いて弾きます。「そろっていないではないか!」と思われるかもしれませんが、そうすると拍ごとにきれいにまとまって美しく聞こえます。これを音のグルーピングと呼ぶこともあり、先生はここまで上達させる前の前段階としてあえて粒をそろえさせる練習をさせているのかもしれません。

これはテクニック的なもので、「粒をそろえる」の本当の意味は、楽譜の一つ一つの場所によって実は異なってくるのです。これはもうそれこそ一つ一つ、どういうことなのか先生に教わっていくしかありません。おおよその意味はだいたい共通しているものの、「機械的」から脱出するための人間的な弾き方の部分は数をこなさないと見えてきません。「粒をそろえる」は便利な言葉ですが、場所によって先生の意図が異なってくるので困惑する人が多いのかもしれません。

まとめ

勘のいい人であれば、先生の言っている「粒をそろえる」の意味を早くつかんで自分のものにしていくでしょう。どうしてもわからない場合は先生にお手本を弾いてもらうのが一番手っ取り早いかもしれませんね。

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