

なんで楽器の王様はピアノなの?
「ピアノは楽器の王様なんだよ」と聞いて疑問に思ったことはありませんか?
なぜピアノが王様なのか。ただ単に大きいからではありません。
王様と呼ばれているからにはちゃんとした理由があるのです!
今回はピアノが楽器の王様と言われている理由をご説明します。
ピアノとは
今やストリートピアノがブームとなっており、ピアノを見かける機会も増えています。
ピアノは身近な楽器ですが、鍵盤を叩けば簡単に音が出ることもあり、意外とピアノについてよく知らない人も多いのではないでしょうか。楽器の王様の秘密を謎解くために、ピアノという楽器について少し詳しくお話します。
・ピアノの定義
ピアノはハンマーで弦を叩いて音を出す楽器です。
鍵盤を押すと音が出ますよね。鍵盤から音が出ているのではなく、鍵盤の先についているハンマーが動いて弦を叩いて音を出しているのです。
・ピアノは何楽器?
ピアノは「弦を叩いて音を出す」という定義ですが、では何楽器なのか疑問ですよね。弦がついているなら弦楽器?でも叩くなら打楽器?
ピアノは「鍵盤楽器」の一種ですが、細かく見ると内部の構造から「弦打楽器」に分類されます。
・ピアノの特徴
- たくさんの音を一気にだせる
- 音域が広い
- 音色が多彩
ピアノの鍵盤は88鍵あります。指も10本あるわけですから、一気に10の音を出すことができます。(奏法によってはそれ以上も)また、指をコントロールしてペダルを使えば本当に多彩な音色を奏でることができる魅力的な特徴があります。
やっぱりピアノは王様だ!
ピアノについて少しだけご説明させていただきました。
それではなぜピアノが楽器の王様なのかについてお話します。
・広い音域
ピアノには広い音域があります。これはピアノの最も大きな特徴の一つです。
このピアノの音域はオーケストラで使われる主要楽器の合計以上の音域なのです!
オペラや協奏曲、これらはオーケストラの伴奏があって成り立つものですが、実は「ピアノ譜」と呼ばれるオーケストラの譜面をピアノ用に書き換えたものが存在します。
ということはオーケストラのパートをピアノ一台で演奏できてしまうということです。
・独奏もアンサンブルも得意
もちろんピアノ以外の楽器にもソロの曲は多くありますが、この場合は「無伴奏」とついています。例えば「無伴奏チェロ組曲」や「無伴奏のためのヴァイオリンソナタ」などです。「独奏」とプログラムに書かれていたとしてもそこには大抵ピアノ伴奏がついています。
ピアノの場合はどうでしょうか。
「無伴奏ピアノ曲」という曲はまず聞いたことがありません。ピアノ曲は基本的に一人で演奏することが前提です。
アンサンブルはピアノ以外の楽器も得意です。オーケストラだけではなく室内楽などピアノなしでも成り立っている曲は無数に存在します。
しかし、この場合のアンサンブルは数人がそれぞれ楽器を持って演奏することが大前提です。
それに対してピアノは「連弾」があり、一台でアンサンブルが可能です。
・音楽の基本はピアノにあり
大げさではなく、音楽を勉強する上でピアノは絶対に必要な楽器です。
「私はヴァイオリニストになりたいからピアノは関係ないわ」というのは残念ながら通用しないです。
音大の試験にはピアノ以外の楽器を専攻している場合でもピアノの試験があります。
世界中の名だたる音楽家は、音域の広さ、音色の豊かさを持っているピアノに向かって作曲をしたと言われています。それ故にピアノは「すべての音楽の基礎」なのです。どんなに自分の楽器がうまくても、ピアノが全く弾けないと「基礎ができていない」とみなされます。それほど音楽を勉強するには必要不可欠な存在です。
まとめ
「ピアノは楽器の王様」と呼ばれる理由、いかがでしたでしょうか。
ソロだけでなく、様々な楽器の引き立て役もできるピアノ。本当に魅力的な楽器です。
ピアノを弾くときは存分にその魅力を楽しんで演奏してください。