

楽譜が無くてもピアノが弾ける! 2.変わったコード
さて前回の1.コードの仕組みではメジャーコード、マイナーコード、7th、M7、m7、mM7について説明し、これで簡単な曲なら弾けると言いましたが当然世の中にはそれだけでは弾けない曲があふれています。
そこで2.変わったコードでは少し複雑なコードの仕組みを説明していきたいと思います。
ちょっとやっかいな奴ら~sus4、dim、aug~
このコードが出てくるとコードブックをパラパラと開く、というのが初心者あるあるです。
しかし、これも仕組みを知れば意外と単純です。言葉の意味を知ると「な~んだ」と案外、拍子抜けかもしれませんよ。
sus4(サスフォー)
sus4とはSuspended4の略ですから3度の音をSuspendedつまり吊り上げて4度の音にする、と言ったイメージです。ズボンのサスペンダーと言えば伝わりやすいでしょうか。
このsus4というコードは4度の音が3度に行きたがるという性質があるのでsus4を弾いてから同じコードのメジャーコードを弾いてみるとホッと落ち着くかと思います。
ちなみにmsus4(マイナーサスフォー)と書くこともありますが、これは解決先がマイナーコードである場合の書き方なので構成音は同じです。
Csus4もCmsus4も構成音はC、F、G(ドファソ)です。
dim(ディミニッシュ)
クラシック畑のみなさんディミネンドじゃありませんよ!
だけど語源は同じなんでしょうか、dimも減らすという意味です。
このように短3度、減5度、減7度を重ねた和音の事をディミニッシュコードと言います。
短3度づつ重ねていくと言い換える事もできますね。
CdimとE♭dimを見比べてみてください。
あら、不思議!
Cdimと同じ構成音ですね。このようにF#dimもAdimも転回形は同じ構成音になるので、ディミニッシュコードはCdim、C#dim(D♭dim)、Ddimの三種類しか無いという事になります。
曲のスケール(調性)やそのコードの機能によって便宜的に書き方は変わってきますが単体の響きは転回形も同じです。
aug(オーグメント)
augはAugmentedの略です。オーグメントには増やすという意味合いがあります。
書き方も人や出版社によってまちまちで、+記号や+5、#5と書いたりします。
もうこの時点でなんとなくわかってしまった人もいるかもしれませんね。
そう、このように5度の音が増5度になるんです。
増5度という新しい言葉が出てきましたが、これもここでは「5度の音が半音上がるんだな」くらいの理解で十分です!
おさらいと応用
さあ、おさらいと応用です。この変わったコードを全て使った曲を書いてみました。
いかがでしょうか?基本のコードだけの時とは響きが違ってきますね。
これでかなり弾ける曲の幅が広がってきましたよ!
次回はもっと実用的なコードの雑学について書きたいと思います!
詳しくは楽譜が無くてもピアノが弾ける! 3.コードの雑学をご覧下さい!