初見に強くなる!楽譜の速読術(基本の読み方編
みなさんこんにちは。
今回から数回にわけて演奏に必ず必要な能力、読譜力(スコアリーディング)をあげるための様々なコツをお話したいとおもいます。
今回は楽譜の基本ともいえるト音記号、ヘ音記号の読み方、はやく読むコツを扱います。
(※楽譜の基礎である一線、1間が理解できている前提の説明になります)
ト音記号
楽譜のなかで恐らく一番扱われてるであろう記号、ト音記号。最も高い音域をあらわす記号のため「ソプラノ記号」とも呼ばれています。
なぜト音とつくのか、皆さんご存知ですか?それはこの記号が譜表(五線上に記号がある状態)になったときにわかります。
ト音記号の中心がソの音のところにありますね。イラストの説明が足りなかったのですが、ソは日本音名でト(いろはにほへとが由来)と言うため、ト音譜表と呼ばれているのです。
ヘ音記号
吹奏楽ではチューバやトロンボーン、軽音楽だとベース、といった低音楽器に多く用いられる記号、ヘ音記号。実はバス記号ともいわれ低い音域の楽器の表記に適しています。
こちらのヘ音記号という呼ばれ方にも、もちろん理由があります。
点と点の間にファ(F)の音がきていますね。ファは日本音名でへといいます。なのでヘ音記号といわれているのです。
そしてヘ音記号の上第一線と、ト音記号の下第一線(ともに水色の←部分)のドは同じ音域の同じドをさしています。
読み方のコツ1~ドの位置を覚える!
今回は調合(♭や♯のこと)のないド、からはじまるハ長調(C durもしくはCMajorという)前提で解説します。
ド、の位置がわかればあとはド、レ、ミ・・・と数えれば音がわかるはずです。
ト音譜表(左)は上へと、ヘ音譜表(右)は下へと数えていきます。
表の通り、たとえばト音の高いドは線が2本、と覚えると、じゃあ三本ならミだな、といったように数えるにしても判断がはやくなるメリットがあります。ヘ音なら下の線が2本でド、だとしたら・・・といったようにみていきましょう。
またこの表、実はもう一つの見方があるんです。
たとえばト音譜表で間のドは、ヘ音譜表だとミ、の位置にありますね。ヘ音で下線2本のドは、ト音譜表ではラ、にあたりますね。
つまり、ト音譜表とヘ音譜表は、短三度下にある関係なのです。これは片方の譜表しか読めない人にお勧めの早読みスキルです。
ト音しか読めない人がヘ音をみたとき、ト音ならド、ドレミ、だからミの音か、と判断がつきやすくなります。
結果としては、要は両方すらすら丸々覚えることに越したことはありません。しかしそのためには様々な理論、理屈をもちいて納得する必要があります。覚え方は千差万別。そして譜読みの技術は決して欠かすことのできない能力です。
次回は移調とハ音記号の関連性を含んだ移調読みに関して解説していきます。