指一本奏法

ピアノレッスンで大切な事を学ぶ「指一本奏法」のススメ

ピアノという楽器に習熟していく中で注意していなければいけない事とはどんな事でしょうか。
例えば椅子の座り方、その姿勢、手のフォーム、脱力の仕方など、実に様々なことに注意していかなければなりません。誤まった仕方で練習を続けていては効果的な向上は望めないでしょう。ですからこうした基本的な事に常に注意を払うという事はとても重要な事なのです。
中でも特に重要な、しかしながら往々にして見落とされがちなポイントを、今回はお伝えしたいと思います。

それは”歌う”という事です。

旋律を歌わせる、という事を皆さん忘れがちなのです。
ピアノという楽器は全く楽器に触れた事のないような人でさえも打鍵すれば簡単に音がでる楽器です。
それ故に音の重みというものを感じにくい。
音の持つエネルギーを感じにくいのです。
例えばオクターブのような大きな跳躍でさえ、1と5の指(つまりは親指と小指)を使えば簡単に弾けてしまいますから、それが実は大変なエネルギーを要することなんだ、という事を忘れがちなのです。
その結果、いわゆる棒弾きのような、なんとも心ない、”歌わない”演奏に陥ってしまうという危険性が生まれてきてしまうのです。
これは初心者の方はもちろん、上級者の方でも気をつけていないと陥りがちな、ピアノ特有の問題と言えるでしょう。
ではこのピアノ特有の問題に対して、どんな攻略法が有効なのでしょうか、今日はそれをいくつかご紹介したいと思います。

その1 CDなどの音源と一緒に演奏してみる

ipod

全ての音を弾く必要はありません。主旋律のみを単音で奏してみましょう。この時注意すべきことは、可能な限り音源と寸分違わないレベルまで、タイミングからダイナミクス、音色や音圧に至るまで真似てみることです。
そうすることでそのプレイヤーの歌い口がわかります。
もちろん、歴史に残っているような大家の演奏を真似るべきなのですが、そうでなくとも自分がいいと思ったプレイヤー(例えばあなたのご友人の演奏などでもいいわけです)を真似てみることも有益でしょう。
そうしたところから音楽的な嗜好が生まれるからです。

その2 実際に歌いながら演奏する

別段、上手な歌でなくとも構わないのです。
とにかく声に出して歌ってみましょう。
歌詞がなくとも、Ah〜でもUh〜でも構いません。これは大変有益な練習で、ピアノでは簡単に弾けるフレーズが実際には大変な困難を伴うことがあり得る、ということを理解できるでしょう。
ショパンも弟子達によく、ピアノを学ぶ者はまず声楽を学ばねばならない、と説いていました。
グレン・グールドやキース・ジャレットを思い出してください。

その3 他の楽器の人と演奏する

バンドセッション

自分よりも上手な人と演奏しましょう。
そういう人を探すのは難しいかもしれませんが、人と演奏することでその人の長所を発見してどんどん盗んでください。
そして出来るだけ多くの人と演奏してください。同じフレーズでも全く違う歌い方ができ得るということに気がつくでしょう。

その4 秘技、指1本奏法

指一本奏法

この記事のタイトルでもありますが皆さんに是非実践して頂きたいのがこれ、指1本奏法です。と、申しましてもその名の通り、指1本のみで演奏するだけのことです。
いま練習中の曲や、ご自身のお好きな曲、なんでもいいです、曲の主旋律だけをとりだして右手の指1本のみで弾いてみましょう。
音の持つエネルギーの動きが実感できると思います。
音階というものはさしずめ音の階段のようなものです。1段ずつ昇れば楽な階段も1段飛ばしで昇ろうと思えば結構大変ですよね。
これが2段、3段となるともっともっと大変です。
指1本で弾くと、音の跳躍の大きいところは必然的により遠い距離を移動しないといけなくなるわけですから、時間もかかりますし、物理的なエネルギーもより多く必要になります。こうして、音のエネルギー感を体感的に会得することができるというわけです。
ちなみに指は3の指(つまりは中指)を使うのが、安定性の観点から言ってオススメです。

まとめ

いかがでしたでしょうか??
今回の話は例えばスケールを弾く際の指使いだとか、オクターブ奏法における手首の使い方、などと言ったより具体的な話と違って、ややもすると雲をも掴むような話だと思われた方もおられるやもしれません。
しかし、いざ”音楽する”という段になるとこういったことが最も大切なこととなるのです。
それでは、皆様の日々の研鑽が実りあるものとなりますように。
また次の記事でお会いしましょう、Keep on trying!

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