これで解決!フルート初心者の悩み(息遣い編
フルート向け初心者むけ講座も第4回。今回は腹式呼吸やついて説明します。
腹式呼吸は他の楽器演奏者や歌う人にも是非知ってほしいです。結構間違った教えが浸透してるらしいので・・・。
演奏にとって重要なのは、たくさん息をコントロールできること
これは当然ですよね。特にフルートはながいレガートやトリルロングトーンの演奏の機会も多いので息遣いは重要になってきます。
そのため、まずは人間が最も息を一度にたくさん吸うことが可能になる腹式呼吸を身に着ける必要があります。
そもそもの話腹式呼吸とは
腹式呼吸というと「おなかから息を吸うこと」と思われがちですが実際には間違いです。腹筋は吸うときにはじつはあまり使われておらず、むしろ背筋の方が使われています。
部活に所属している人は、一度は「横隔膜」という言葉を耳にしたことはあるでしょう。では横隔膜とはなんなのか。
横隔膜とは、肺の下部に密着している膜のことです。そして肺と横隔膜は呼吸にとても重要な存在なのです。
この図ではわかりにくい補足として、肺は背中部分まであり、肋骨につつまれた状態です。
腹式呼吸とは肺の縮小が大きい呼吸のことです。一番身近なところでは深呼吸ですね。
その時腹部が大きく動くため腹式呼吸と呼ばれるようになった、というのが有力な通説です。
では腹式呼吸を身につけるには横隔膜を意識すればいい・・・とはいっても横隔膜は神経が通達していないため横隔膜から動かすのは不可能です。ではどうするかといったら、肺を意識すればいいのです。
しかし肺は肋骨に包まれています・・・が実は一部分だけ肋骨に包まれていない部分があります。
それが図の上で示している部分です。腹式呼吸とは肺全体を使う呼吸のため背中部分も例外ではありません。
トレーニングとしては矢印部分を押さえる、もしくは押さえてもらい確認しながら深呼吸します。
コツとしては鼻から吸う、まずはゆっくり吸う、肩に力をいれない、押さえている部分を意識すること。
これが演奏時における呼吸の基礎になります。
実践的な腹式呼吸
腹式呼吸がわかった、とはいっても演奏時にそんなゆっくり余裕ある呼吸なんてできない・・・と思う場合もあると思います。
そこでちょっとした要点を教えちゃいます。
それは、前の(特に長い)休符で吸うこと。
基本的に鼻からゆっくり吸うと腹式呼吸になりやすいです。テンポにあわせて1,2、と吸うとタイミングもずれにくいですよ。
そして前の全休符などは休む期間ではなく、準備する段階です。理想は構えはすでにできていて、吸うタイミングがととのっていること。一度自分の楽譜を見直してみるといいですよ。
なぜここまで呼吸のことを説明するかというと、楽器演奏に重要にもかかわらず演奏者でも知らない場合があったりするからです。たまにいまだに肺活量をあげる運動をさせたり(これはまだいい)胸式呼吸で演奏させている顧問の方もいるそうで・・!
実は私は肺活量は2000以下。演奏家どころか一般女性よりも少ない数値です。しかしそれでも演奏を続けています。(余談ではありますが声楽をやっているのでそれなりに知識があったりも、そのため演奏する際は体力のあるないはさほど関係ないです。
だからこそ楽しんで、演奏することを大切にしましょう。