ピアノのあれこれ①~グランドピアノとアップライトって何が違うの?~

ピアノのあれこれ①~グランドピアノとアップライトって何が違うの?~

ピアノには「グランドピアノ」と「アップライトピアノ」という2種類のピアノが存在していることは皆さんご存知かと思います。

2つの違いを知っていますか?

大きさや形が違うだけではありません。

今回はグランドピアノとアップライトピアノの違いを詳しく見ていきましょう。

グランドピアノとアップライトの違い

イラストグランド

形が違うのはどうして?

グランドピアノは奥行きのある形をしています。

「何もそんなに大きくしなくても。。」とグランドピアノの形に疑問を持ったことはありませんか?

グランドピアノの形は弦を水平に張るために奥行きが出ているのです!

左側が右側より奥行きがあるのは、低音から高音まで弦の長さと太さが違うためです。

アップライトピアノは縦長ですよね。これは設置面積を狭くするための形で、弦は縦長についています。

弦がつくなら小さいアップライトピアノだけでいいのでは?と思われるかもしれません。

しかし、水平に弦を張ることでピアノ全体に共鳴して伸びのある音を出すことが可能になります。特に低音はグランドピアノの形状のほうが長さを確保できるためどっしりとした音を出すことが可能です!

アクションが違う!

弦のつき方が違うことで変わるのは形だけではありません。

「アクション」にも大きな影響を与えてきます。

水平に弦が張られているグランドピアノは下からハンマーで弦を叩きます。これは「テコの原理」を利用したもので、打鍵した後、ハンマーは重力で素早く元の位置に戻ります。

アップライトピアノは縦に弦を張っているため、下からハンマーで叩くことができません。アップライトはハンマーを動かすためにスプリングの力を利用しており、グランドピアノに比べて鍵盤の戻りが遅いです。

自宅のアップライトではトリルが上手に入れられなかったのに、レッスンでグランドピアノで弾いたら簡単に入った!という経験をお持ちの方、理由は弦の張り方によるアクションの違いなんです!

「アップライトピアノは限界がある」と耳にすることがあるのはこのアクションの違いであることが多いです。

トリルもですが、同じ音の連打に関しても同じことが言えます。

ちなみに、グランドピアノは1秒間に14回前後のトリルが入れられることに対して、アップライトピアノの場合は1秒間に7回前後、という研究結果も発表されています。

同じ数でもペダルの効果にも違いが!

グランドピアノには「ソフトペダル」というものがあります。これはペダルを踏んで鍵盤についているハンマーアクションを動かし音量を抑えるものです。

アップライトピアノはソフトペダルはありません。マフラーペダルと呼ばれる音量を抑えるペダルはあるのですが、これはペダルを踏んで弦とハンマーの間にフェルトを下げて音量を抑えるものですので、音楽的に音量を抑えるというより、練習時に音量を抑えたい、といったときに使用するペダルです。

アップライトピアノはダメなの?

イラストアップ

 

 

結局アップライトは買わないほうがいいのかな?と思われた方もいるかもしれません。

アップライトがダメということは決してありませんので、ご安心ください。

音大受験を考えていたりする方には断然グランドピアノをおすすめしますが、アップライトピアノでも十分です!

なんといってもアップライトピアノには「設置場所の選択肢が多い」という最大の武器があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

グランドピアノとアップライトピアノでは違いがたくさんあるんですね。

機会があればぜひ弾き比べをしてみてください。ピアノの構造を考えながら弾くと楽しいですよ。

 

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