フルート正しいピッチで吹こう!前編・チューナーの使い方
演奏前にチューニングをしても、合奏すると合わない……
そんな経験はありませんか?
実はフルートのピッチのズレは、チューナーとにらめっこしていても解決しません!
では、どうすれば正しいピッチで演奏できるようになるか、前編・後編に分けて説明していきますので、レベルに合わせてチェックしてみてください!
チューナーの使い方をチェック!
まずは使いましょう
チューニングをしてください、と言われて思い浮かべるのがチューナーの存在。フルートのチューニングの音は、オーケストラならラ、ソロの演奏でもラ、ブラスバンドはシのフラットです。
この中でチューナーをよく使うのは、特にブラスバンドではないかと思います。最近では「クリップチューナー」という、フルートの管体にこのチューナーのクリップを挟んで音を出すと音の高さを感知してくれる、便利なものもあります。部活や社会人団体など、他の楽器と同じ部屋で練習しなければならないときに重宝します。
個人で練習するときも、メーターを確認することで正しい音の高さに気付けますので、チューナーを環境に合わせて上手に使っていきたいですね。
見る姿勢に問題アリ!
さて、このチューナーを使う時の姿勢ですが、どのようになっているでしょうか? メーターを机に置いて、覗き込みながら音を出していませんか? あるいは、目の前の譜面台に置いてはいるけれど、メーターを見るために身体を動かしていませんか?
フルートは、構え方が変わるとそれがピッチに影響してしまう繊細な楽器です。いつもの演奏の姿勢と、チューナーを見る姿勢が違えば、それだけで「チューニングしたのに、演奏したらピッチが違う」ということにもなります。
メーターを見ながら?
姿勢に問題が無ければ、次は「メーターを見ながら音を出していないか?」を振り返ってみてください。
慣れた人の場合、メーターを見ながらでも大丈夫なのですが、「チューニングしたのに、演奏したらピッチが違う」という人は、メーターの動くのを見ながら吹くのはNGです。
口で意識的に、また、無意識に、高さを調整してしまうからです。結果、その口の形は普段の吹き方と違ってきてしまいますので、チューナーを見ずに吹くと「ピッチが合っていない」ということになります。
まずメーターから視線を外してから音を出し、それから視線をチラリとメーターに戻すのが良いでしょう。便利なチューナーと上手に付き合いましょう。
普段の訓練も大事!
合わせたのに合わない理由
さて、チューナーをしっかりと使い、基となる音を上手に合わせられました。「でも演奏するとやっぱり他の楽器と合わない!」ということも、初心者のうちはけっこうあります。
それはズバリ、あなたがただ音を出している状態だからです。
正しい指使いで息を吹き込めば鳴るんじゃないの? ……と思いますよね。ここに大きな落とし穴があるのです。
その理由と、練習の方法を、「正しいピッチで吹こう! 後編・普段の練習法」で解説します。