

ぐっと巧くなる、「ブレス」で得する方法! 後編
知っていないと損をするテクニックを3ステップで紹介しています、「ぐっと巧くなる、「ブレス」で得する方法!
「前編」の続きです。前回は、吹き方とおなかの使い方について説明しました。
しっかり練習して、感覚がつかめてきているでしょうか?
前編はこちらから。
ぐっと巧くなる、「ブレス」で得する方法! 前編
ラストの3ステップめは、いよいよ実戦編です。
3.イメージトレーニング!
実践編なのに何故か、「イメージトレーニング」! えっ? と思いますよね。でもこれがすごく大事なのですよ。
演奏する時に必ず必要なブレス。長いフレーズを演奏するとき、息が長くもつ人のほうが有利ですが、息がもたない人も吸い方によっては、曲の雰囲気を壊さないばかりか、逆に、より感動的に演奏することが出来るのです!
例えば、次の楽譜を見てみましょう(グルック作曲「精霊の踊り」より抜粋)。
音楽的な場所で吸う
上の楽譜で、「息が全然もたない初心者」がブレスするとき、どこでしたら良いか? を考えてください。
※休符のところでは、当然吸うこととします。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・どうでしょうか?
なぜここで吸うか? は長くなるので今は追及しません(汗)。
が、この場所で吸うと、不思議と音楽性が損なわれません。何回も吸っているのに。
このように、ブレスの場所は非常に重要なのです。
では次は、イメトレが生きてくる、最重要テクニックです!
「、」と「。」
恐らく初心者の方が上のブレス記号に沿って演奏するとき……
「ファ――――。」「ミファソファー。」「ミレレーーード―――。」
と、頭の中でブツブツと文章を切るように演奏してしまうと思います。
ひらがなを習ったばかりの小学生が、「あおい。そら。しろい。くも。」と、ひとつひとつ区切って読んでいる様子に似ています。
慣れてくると、「青い、空。白い、雲。」と、「青い」と「空」が頭の中で繋がりますね。もっと慣れると、「青い空。白い雲。」さらに、「青い空、白い雲。」と、どんどん繋がっていきます。
この、意識が繋がっていることを大事にして欲しいのです。
頭の中では、「ファ――――ミファソファ――ミレレ―――ド――――、ラ――――シラ―――……」と、切れ目なく繋がっている。これがどのくらい繋がっているかで、ブレスの印象が全く違ってくるのです!
頭の中で音が鳴り続けている状態を作り、音が鳴っているけれどもブレスはする。
自分で繋げているつもりでも、けっこう切ってしまっていることがあります。
これだけで演奏が良くなるなんて、ウソみたいな、ホントの話。
ぜひ、録音して、確かめてみてください!