ピアノのあれこれ④~ピアノ補助台って必要?~
体が小さく、ピアノの椅子に座っても足が床につかずにブラブラ。
レッスン中は補助台を使っているけど、自宅の練習はいいかな、なんて思っていませんか?
特にお子様の場合、成長が速いと購入後すぐに必要なくなる可能性もあり、購入には後ろ向きになりがちです。
今回は補助台の必要性、購入の仕方についてお話させていただきます。
そもそも補助台ってなに?
ピアノをこれから習おうとしている方には「補助台」は聞き馴染みがないかもしれません。
補助台はピアノの椅子に座った時に床に足がつかない方のためのものです。床に置いて高さを調節し、その上に足をのせます。
高さが調節できるので、成長に合わせて使用することができます。
補助台はどうして必要なの?
身体が小さいと椅子に座っても足が床につきませんよね。ただテーブルに向って座るだけなら問題ないかもしれませんが、ピアノを演奏するときに足がしっかりと床についていないのは大問題です。
ピアノは指先だけ使って演奏するものではなく、身体全体を使って演奏します。
身体の重心を移動させて様々な音色を出すためには正しい姿勢で指にしっかりと体の重さを伝えなければいけません。
ピアノに限らず、身体を支えるには「足」がとっても大切です。片足で立ったとき、グラグラしませんか?両足がきちんと地面についていれば簡単に立てるのに、片足だとぐらつく、これはピアノにも同じことが言えます。
ピアノの演奏中、指は鍵盤にあり、鍵盤を操作しているので身体を指で支えることはできません。
ピアノは横幅がおよそ150センチありますので、鍵盤の高低に合わせてお尻で重心を移動させるには範囲も狭く、指に追いつくこともできません。
ピアノは椅子に深く腰掛けないということも正しい姿勢の一つですが、浅く座りすぎてしまうとお子様の場合はピアノの椅子からずり落ちてしまう危険もあります。
こんな問題を解決してくれるのが「補助台」です。
補助台はどう選べばいい?
「補助台」と言っても最近ではピンからキリまで本当に色々な種類があります。
まず選び方のポイントを4つご紹介します。
- 自宅以外(発表会やコンクール)でも使用するか
- ペダルは必要か
- 床からかかとまで、何センチか
- 床とペダルの距離は何センチか
本当に補助台はピンキリです。自宅でのみ使用するのであれば安いものでもいいでしょう。
ただし、発表会やコンクールにも挑戦する予定があれば、ホールで使用されている大きいグランドピアノやフルコンサートグランドの重量に耐えられるようなものを選んでください。
次にペダルの有無です。
初級のうちはペダルを使用する曲が少なく、ペダルのついていない補助台で十分です。
しかし頑張ってペダルの必要な曲にまで進んだら。。ということも考えておきましょう。
補助台にはペダル付きのものも存在します。バリバリやりたい!ということであればペダル付きを購入してもいいかもしれません。
続いてはサイズについてです。
床からピアノのペダルまでの距離はどのメーカーでもおよそ6センチ前後です。しかし、海外製のピアノや、古いピアノ、ピアノの足の下にインシュレーターと呼ばれるお皿が設置されていると高さが変わってきます。あまり高さがあるとペダル付きの補助台は設置したときに台が浮いてしまうことがあるので注意が必要です。必ず高さを測ってお店の人に相談しましょう。
ピアノの椅子の真ん中あたりに座ってみましょう。足をぶらんとおろして、床からかかとまでの距離を測ってください。13センチ以上ある場合は補助台がいります。それ以下の場合はアシストスツールと呼ばれる薄いものがあるのでそちらがおすすめです。
アシストスツールは単品でも買えますが、アシストペダルとセットのものの購入もおすすめです。このアシストスツールは「あとちょっとだけ足りない」といった方向けなので、すぐにペダルが必要な曲へ移行する可能性が高いです。場所も取らないので持っておいて損はないかもしれません。
まとめ
補助台の必要性についてご理解いただけましたか?
使わなくなったら邪魔になるかもしれませんが、同じ教室に通っている方に譲ったり、先生に相談してみるのも一つの方法です。
その逆にピアノを習っている方に家で眠っていないか聞いてみてもいいかもしれません。
正しい姿勢を身に付けて、素敵なピアノの音色を奏でられるようになりましょう。