

超便利!サークルオブフィフスを覚えよう!その3
第3回となりましたサークルオブ5thのお話です。宇宙の真理です(笑)できるだけ理論書の様な語り口にはしないよう気をつけておりますので、理論書に挫折した方でも読んでいただけると思います。
をまだお読みでない方は上記リンクよりご確認下さい。
目次
サークルオブ5thとは
クドイようですがもう一度こちらの図をご覧いただきます。
前回までのおさらい
・時計回りに完全5度を辿って行くと12音全てを辿りながら最初の音に戻ってくる。
・反時計回りに完全4度を辿って行くと12音全てを辿りながら最初の音に戻ってくる。
・完全5度と完全4度は表裏一体(例・CとGの関係は完全5度であり、完全4度でもある)
・調号の早見表としても活用できる。
・ドミナントモーションの早見表としても活用できる。
・ダイアトニックコードの早見表としても活用できる。
覚えていますか!?一気に覚えられなくてもOKですからね♪
異音同名(エンハーモニック)について
サークルオブ5thの下の方に行くと、一つの枠に2つの音が入っていて「あれれ?」となるかもしれませんが、これはピアノやギターで弾くと同じ音ですよね。
コードネームを見る時は、曲が♭系のスケールなら♭の方を、#系のスケールならその逆といった感じです。この表は位置関係も対応させてあるので、なんとなく分かりますよね。
デューク・エリントンの名言
「私の音楽に対する勉強は、G♭とF#の違いを学んだことからはじまった」
という有名な発言があるのですが、筆者にとってこれはけっこう宿題というか謎なんです。なんとなく解りかけるとモヤがかかるような含蓄のある深いお言葉でございます。
Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ(ツーファイブワン)の早見表にもなる
超便利!サークルオブフィフスを覚えよう!その2でお話したダイアトニックコード早見表の考え方でもツーファイブワンって解ってしまうと思うのですが、もっとシンプルに切り取ってみましょう。下記の場合CをⅠと考えています。
今度はⅠと考えるコードから時計回りに3つ切り取って考えます。この3つ目の音はⅠから数えてⅡの音です。全ての音でそうです。
Ⅱm→Ⅴ→ⅠというのはⅡ度のコードがマイナーになるのでDm→G→Cと弾けばⅡm→Ⅴ→Ⅰとなるわけです!これもどこの音を切り取っても、時計回りに3つ切り取れば同じように、反時計回りにツーファイブワンの関係になっています。
サークルオブ5thで1曲書ける!
このサークルオブ5thの考え方は分析においても非常に有効な考え方ですが、上記の様なツーファイブワンの論理で書かれた曲というものが存在します。
筆者が「お~!なるほど!」と感嘆したのはビリー・ジョエルの“New York State of Mind”という曲です。
https://youtu.be/F5LkGKJDc3Q
イントロからAメロにかけて部分転調の連続なんですが、Aメロを2回歌い終わった後のコード進行がまさに、このサークルオブ5thを行ったり来たりといった感じです。Am7→D7→G△7、Gm7→C7→F△7、Bm7→E7→A△7と進行しているのがお解りでしょうか?これ、すべてツーファイブワンの関係になってますからね!ちなみにAメロの部分転調ではドミナントマイナーという考え方が使ってあるのでこれは別の機会にお話したいと思います。
この様に不安定からの解決という流れが理解できていれば、きちんと一曲かけてしまうのです。この不安定→安定というのは特に知識のない人でも、知らず知らずのうちに一曲の中で多用している物なのですが、知った上で使うとこんな感じで「オッシャレ~!」な曲が書けるのです。
総まとめ完全版
・時計回りに完全5度を辿って行くと12音全てを辿りながら最初の音に戻ってくる。 ・反時計回りに完全4度を辿って行くと12音全てを辿りながら最初の音に戻ってくる。 ・完全5度と完全4度は表裏一体(例・CとGの関係は完全5度であり、完全4度でもある) ・異名同音(エンハーモニック)と言って書き方が違うが同じ音の鳴るスケールがある。 ・調号の早見表としても活用できる。 ・ドミナントモーションの早見表としても活用できる。 ・ダイアトニックコードの早見表としても活用できる。 ・ツーファイブワンの早見表としても活用できる。
今は解らなくてもいいからこの表だけは壁に貼っておいてほしい。
それが筆者の願いでございます。
特に「作曲をしてみたいなー」と思っている方はサークルオブ5th絶対に役立ちます!というか知らなきゃ行き詰まる!
やっと終わりました!サークルオブ5thについては以上となります。