【似ているようで似ていない】チューバとユーフォニアムの違いを解説!
チューバとユーフォニアムの違い②
構造
似ている二つの楽器ですが、構造にも違いがあるのでご紹介していきます。
【ピストン式はユーフォニアム】
ユーフォニアムは、基本的、音程を作るバルブ部分がピストン式になっているのが主流です。
ピストンを上下に動かすことで音程を変えることができます。
それにより、ユーフォニアムはベルの位置が右側にくるのが特徴です。
【ピストン式とロータリー式はチューバ】
ロータリー式は、音程を作るためのレバーが4つ付いており、横向きに指を置くのがピストン式と異なる点です。
ピストン式とロータリー式があるチューバですが、奏法によってベルの位置が変わってきます。
ピストン式はユーフォニアム同様、右側にベルがきますが、ロータリー式は左側です。
ユーフォニアムは基本的右側にベルがきていますが、チューバは左右どちらもあるので、もしも見かけることがあればピストン式なのかロータリー式なのかを確かめて見るのも面白いですね。
歴史
似ている二つの楽器ですが、生まれた年も場所も違います。
【チューバ】
1835年にドイツの軍楽隊によって誕生したチューバ。
チューバが誕生する前は、「セルパン」という楽器が用いられていましたが、響きが弱く、人の声に似ていた音とされています。
金属加工技術に伴い、バルブ装置が生まれ、現在のチューバの原点となるバスチューバが誕生しました。
【ユーフォニアム】
1845年にイギリスで、ブラスバンド用として開発された金管楽器「サクソルン」がユーフォニアムの起源。
このサクソルンの中でもバスパートを担当していた楽器が、ユーフォニアムと呼ばれるようになりました。
語源はギリシャ語で「良い響き」だそうで、「柔らかく良い響きを持つ楽器」へと改良を続けてきた楽器です。
吹き方
チューバとユーフォニアムは音階や役割が違うので、吹き方にも違いが生まれます。
【チューバ】
チューバは低音を意識し、力強く響かせるように吹きます。
チューバがしっかり聞こえないと全体の演奏がまとまりません。
常にチューバの低音が聞こえてくるように肺活量も鍛えておきましょう。
【ユーフォニアム】
ユーフォニアムは、大きく出過ぎてはいけない場合もあります。
サックスが歌っている時は、ユーフォニアムは控えめに吹いたりと、気を使うことが多い楽器です。
しかし、それは全体の音楽を意識した吹き方なので、目立たないからといって落ち込む必要はありません。
ユーフォニアムは、ユニゾンやアンサンブルなどに欠かせない、温かみのある豊かな音を表現することができるので、他の楽器にはない役目があるのです。
周りの音を聞きながら、自分の音を表現する必要があるので、少し難しいですがやりがいを感じる楽器でしょう。
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「楽器変更時の注意点」を解説していきます。