ピアノの名曲をプロファイル!「エリーゼのために」<後編>

ピアノの名曲をプロファイル!「エリーゼのために」<後編>

前回は、比較的易しいAの部分でしたが、残りの部分にはいくつかテクニック的に難しい箇所もでてきます。しかしここからが盛り上がる部分!ゆっくりのテンポから始めてみて下さい。
本解説は楽譜「全音ピアノ名曲100選」を題材としております。

 

明るく朗らかなB

このBの部分が「エリーゼのために」で1番難しいところですね。
まずは右手左手をきっちり合わせる練習から始めて下さい。これが、綺麗に仕上げる第一歩です。

 

エリーゼのためにB123

①右手の始めの装飾音ファラのファと左手のファを同時に弾きます。

②右手bシは左手ドの音と同時です。

③結構、難しいのがこの左手の箇所ですね。ここは手が十分大きくなかったり、広がらないとうまく弾けないですね。手の小さい方は、bシを抜くとリズムを壊さず弾くことができますよ。本当は書いてある音は全部弾くべきなので、「ベートーベンさんごめんなさい」ですね(笑)

 

エリーゼのためにB45

④モルデントの弾き方

右手レドシド4音を左手ミ1音に合わせます。

⑤ここがこの曲、最大の難所かもしれませんね。32分音符!

ここは力を抜いて、ゆっくりなテンポで練習し始めることが大事です。力が抜けないと手が硬直して動かなくなります。親指に重心をかけると、比較的弾きやすくなります。


ドラマティックなC

エリーゼのためにC

①とにかく右手の和音の移り変わりの練習が大事です。そして和音の1番上の音(丸印がメロディーです。小指をしっかり立てて、手の重心を小指にかけるとメロディーラインが浮き上がるように弾けますよ。

 

エリーゼのためにC2

②左手の連打音はメロディーをかき消さない音量で弾きましょう。たまに「321と指使いを替えるより、同じ指で弾いてはダメですか?」という質問を受けます。テンポを上げたら、同じ指では鍵盤が上まで上がりきらないうちに下ろすことになるので、鳴らない音ができてしまいます。やはり321と指を替えた方が結局綺麗に仕上がるので、指を替える練習はゆっくりの練習のうちに是非やって下さいね。

 

エリーゼのためにC3

③この部分は大きな音で弾きたくなりますが、ピアニッシモなので、音量には気をつけて下さい。半音階はなめらかに、 Aの部分に流れ込むように繋げるようにしましょう。

そして、なめらかなAに戻り、曲の最後の音は丁寧に静かにに鍵盤の底まで下ろしましょう。


まとめ

「エリーゼのために」はシンプルな音、曲の構成ですが、哀しさ、明るさ、そして激情が感じられる名曲です。200年も色あせず演奏されてきたなんて素晴らしいですね。
テクニックの難しい箇所もいくつかありますが、完璧に弾けなくても、曲の魅力的は十分味わえます。是非じっくり取り組んで下さい。

 

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