簡単移調!ダイアトニックを覚えようその3
さて、前回のその2ではスケールを数字に置き換えるんだ、という所までお話しましたね。
今回は実際に楽譜を使いながら一緒に移調をやっていきましょう!
目次
前回のおさらい
上記はCメジャースケールですね。そして大事になってくるのは一番下の数字です!
まずはメロディーを移調してみよう
メロディーも数字に置き換える
とぅいんこーとぅいんこーりーるーすたー
この曲はCで書いていますので、前回のおさらいでお見せした図と照らし合わせながら数字に置き換えて行きます。とりあえず、メロディだけ先にやっていきましょう!
こんな感じですね。
移調先のスケールも数字に置き換える
では次に移調先のスケールを考えていくのですが、ここではGのキーに移調することとしましょう。移調先は任意ですので様々なキーに移調する練習もしてみるといいかもしれません。
移調先のスケールも数字に置き換えます。
移調する
あとは数字に置き換えたメロディの数字と移調先のスケールの数字を当てはめながら移調していきます。
たったこれだけです。簡単でしたよね?次は伴奏を移調していきましょう。
ダイアトニックコードは滅茶苦茶便利
ここまではメロディーを移調してきました。実はこの方法、クラシックをやっていた方は「余計に面倒だ」と感じるかもしれません。度数が解っていて訓練している人はもっとスラスラ移調出来るようです。
次は伴奏を移調していきますが、ここからがすごく合理的だと思っています。
これはコードというルールの上に自由が成り立つポピュラーの考え方ですので、そのあたりはご了承ください!
とりあえず伴奏をそのまま移調してみる
ダイアトニックコードについて説明する前に、ここまで説明した方法を使えば左手の和音も移調はできますので、置き換えた数字どおりに移調してみましょう。
メロディー同様単純に音を上げただけですね。これはこれで良いのですが、Cのキーの時はもうちょっと低い所で和音が鳴っていたような。「メロディーを上げたいだけなのにこんなに和音が上がるのは嫌だ、きーっ!」となります。一度移調してから転回(転回についてはこちら)しても良いのですがはっきり言って二度手間です。
最初からダイアトニックコードを当てはめて考えればいいんです。
ダイアトニックコードとは
ダイアトニックコードとはダイアトニックスケールの上に成り立つコードの事です。
上の図はCメジャースケールの上に成り立つコードですね。コードの構成音を見ていただきたいのですが、Cメジャースケールに出てくる音以外は使われていませんよね。
ちなみにいきなり4和音のダイアトニックコードをお見せしましたが一番上の音を取ってやれば、3和音のダイアトニックコードになりますね。その場合コードネームの7とか△7という7thの部分は無くなります。
今回は色々な説明を省いて、移調先のGメジャーのダイアトニックコードをいきなり見せちゃいます。
注目してほしいのは、下の数字のコードは何一つ変わっていないという事です!
スケールの時同様、この数字のコードを置き換えてやれば良いわけです。
伴奏をダイアトニックコードに置き換えてみよう
移調したメロディーにもダイアトニックコードを当てはめてみよう
ここまでできれば後はGメジャーのダイアトニックコードに当てはめて伴奏を付けてやればいいんです。
考え方としては伴奏を移調するのでは無く移調先のダイアトニックコードに基づいて伴奏を考えると言った感じです。
実際にやってみよう
いかがでしょうか、Cのキーから単純に音を上げた時は和音の音域が上がってしまいましたが、これならCのキーの時と近い音域で演奏できますよね。
まとめ
実はこの数字のコードだけで書かれた楽譜という物があって、それぞれのキーのスケールとダイアトニックコードを理解していればどんなキ
ーでも演奏できるようになります。が、そんな事は難しいので最初のうちは音符に数字を当てはめながら、考えていくのがおすすめです!
伴奏を移調するのでは無く移調先のダイアトニックコードに基づいて伴奏を考える。この辺りの概念が理解できると指折り数えて移調するという手間がなくなるので非常に合理的です!
文中でも言いましたがポピュラーという物はコードというルールの上にある程度の自由が成り立つものですので、ダイアトニックスケールとダイアトニックコードを理解していればその自由度が広がるんです!
それではお手持ちの楽譜などで練習してみてくださいね♪