強弱が出せるチェンバロ-を作ろうとしたらピアノが出来ちゃった!<ピアノの歴史>

強弱が出せるチェンバロ を作ろうとしたらピアノが出来ちゃった!<ピアノの歴史>

今回は、ピアノの歴史をご紹介したいと思います。皆さんが知っているピアノには、アコースティックピアノであるグランドピアノ、アップライトピアノ、そして電源を入れて弾く電子ピアノなどがありますね。

さらに、アコースティックピアノと電子ピアノを掛け合わせたハイブリッドピアノなるものも出ていますよね。

ピアノが発明されたのは、1700年頃だと言われています。実に、300年以上前のことです。ピアノにはどんな歴史があるのでしょうか。

ピアノを発明した クリストフォリ

古いピアノ

ピアノを発明したのは、イタリアのフィレンツェで楽器制作者をしていたバルトロメオ・クリストフォリ(1655−1731)です。当時、彼は「チェンバロ(ハープシコード)を超える楽器は作れないだろうか?」と考えていました。と、その前に・・・。「チェンバロ(ハープシコード)」とは一体どんな楽器だったのかご存知でしょうか?

「チェンバロ/ハープシコード 」ってどんな楽器?

ハープシコード

まず、「チェンバロ」という名称ですが、聞いたことがありますでしょうか?これはドイツ語での呼び名で、イタリア語では「クラブチェンバロ」、フランス語では「クラヴサン」と言います。同じ楽器ですが、国によって名称が違います。「ハープシコード 」は英語での呼び名です。電子ピアノなどには、ピアノ以外の音として「ハープシコード」が内蔵されていたりするので、どんな音色か聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。

「チェンバロ/ハープシコード」は、ピアノより前に発明された楽器です。見た目はピアノによく似ていますが、仕組みは全然違います。

「ハープシコード」という名前の中に「ハープ」という言葉がありますね。弦楽器のハープは、弦を指で弾いて音を出す楽器ですが、ハープシコードも同じ仕組みです。

ハープシコード の鍵盤を押すと、弦は「爪(当時は鳥の羽軸で作られていました)」で弾かれ、音が出ます。ピアノのようにハンマーで弦を叩いて音を出すのではなく、どちらかというとギターなどの弦楽器に近いですね。

小さな羽軸で弾かれるため、音量は常に同じです。大きな音も小さな音も出せません。

クリストフォリは、新しい楽器を作りたかったというよりは、強弱がつけられてバイオリンや歌い手さんと共演できる鍵盤楽器が欲しかったのです。彼は強弱の出るハープシコード を作ろうと思っていました。その結果としてピアノが発明されて、音楽の歴史を変えることになったのです。

クリストフォリによって発明された「強弱がつけられるハープシコード 」が現代のピアノの原型となり、「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」と名付けられ、「ピアノフォルテ」として親しまれました。

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