ピアノの偉人、この人だあれ?テクラ・バダジェフスカ

ピアノの偉人、この人だあれ?テクラ・バダジェフスカ

テクラ・バダジェフスカをご存知でしょうか?この名前に聞き覚えがなくても、「乙女の祈り」はどこかで必ず耳にしたことがあると思います。オルゴールの曲になったり、東海道新幹線の新横浜駅と東京駅では安全柵の開閉メロディーに使われたりと、日常のいろんな場面で使われています。その「乙女の祈り」の作曲者がテクラ・バダジェフスカです。
こんなに有名曲ですが、作曲者については意外と知られていません。どんな人だったのでしょうか?

テクラ・バダジェフスカ

協会

 

テクラ・バダジェフスカは19世紀半ば、ショパンと同じポーランド出身の女流作曲家、ピアニストです。作曲家は男性が圧倒的に多いですから、珍しい存在ですね。彼女は本格的な音楽教育は受けてはいなかったのですが、20歳前後に作曲した「乙女の祈り」の楽譜が1859年にパリの音楽雑誌の付録として載ったことで、広く知られるようになりました。しかしこの「乙女の祈り」というタイトルは彼女が付けたものかどうかは定かではありません。彼女はピアノ曲を35曲ほど作曲しましたが、「乙女の祈り」以外は残念ながらほとんど演奏されることがないのです。27歳という若さで亡くなり、第二次世界大戦で彼女に関する作品や資料がほとんどなくなってしまったので、彼女の生涯、作品は謎に包まれています。

乙女の祈り

ピアノとバラ

 

「乙女の祈り」は明治時代に、ピアノ教本(バイエルでしょうか?)と共に日本に入ってきました。そして日本中で大変よく知られた曲となりました。アメリカではボブ・ミルズが1935年にウエスタンスウィングというスタイルにアレンジして発表しています。そのように、「乙女の祈り」は世界各国でよく知られた曲ですが、本国ポーランドでは意外にも、ほとんど知名度がありませんでした。近年、日本に留学したポーランド人が、日本で自国の作曲家バダジェフスカの「乙女の祈り」を知り、ポーランドでも広く知ってもらう活動をしたことで、初めて少しづつ再評価されつつあるとのことです。2007年には日本のキングレコードからロシアのピアニスト、ユリヤ・チャプリーナの演奏でバダジェフスカの作品集がリリースされています。

この曲が作曲された19世紀は、中産階級の若い女性がピアノを習うことが流行しました。ピアノを上手く演奏できることは女性にとってはステータスでした。そして幸せな結婚生活を夢見ながら男性にアピールするサロン音楽の象徴が「乙女の祈り」だったのです。

この「乙女の祈り」は、使われている和音は基本的なものばかりで、作曲されています。8小節のテーマの変奏曲で、左手の伴奏部分はどの変奏曲もほぼ同じですので、譜読みはかなりし易いです。華やかな演奏効果が上がりますので、楽しんで演奏してみて下さい。

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