音楽家とは?ミュージシャンやアーティストとの違いは?
音楽に携わる職業を持つ人の呼称には、さまざまなものがあります。音楽家、ミュージシャン、アーティスト…。いったい、どのように使い分けていけばいいのでしょうか?また、近年、歌手がミュージシャンではなく、アーティストと名乗るのはなぜなのでしょうか?それぞれの違いについてや、日本独自の呼び方について調べてみました。
音楽家とは
音楽家とは、音楽を作る人のほか、演奏する人のことも指します。具体的には、声楽家や作曲家、指揮者や器楽奏者のことも含む、広い意味をもつ言葉です。ちなみに芸術家との違いは、芸術家の中に音楽家が含まれ、芸術家というとほかに俳優やデザイナー、画家、カメラマンなどのさらに広い意味を持つ言葉であるというところです。
日本語の「ミュージシャン」と英語の「musician」
日本語の「ミュージシャン」は、ジャズやポップスなど現代の音楽に携わる人を指すことが多く、例えば昔ながらの雅楽関係者や、クラシック関係者はカタカナの「ミュージシャン」とはあまりいいません。
一方、英語でmusicianという場合、日本語の「音楽家」全般の意味に近いです。現代のロックやポップスに携わる音楽家だけでなく、ベートーベンのこともmusicianといいます。
日本語の「アーティスト」と英語の「artist」
日本語の「アーティスト」には、「芸術家」の意味があり、音楽だけでなく舞台や美術、ダンスなど幅広い分野に携わる人のことを指します。ミュージシャンではなくアーティストと名乗る理由としては、歌手としてだけではなく作詞作曲もしているから、より芸術性の高い仕事をしているのだというプライドのようなものがある人もいます。あるいは、歌手に対しミュージシャンではなくアーティストと呼ぶのは、芸術性の高い仕事をしているという尊敬の意味を込めて呼ぶという人もいるようです。※これらの理由は一例であり、厳密な定義ではありません。
ちなみに、英語の「artist」には芸術家のほかに、技芸の達人という意味もあり、大道芸人や漫才師、プログラマー、鍛冶職人なども含みます。
まとめ
日本語、英語をカタカナにした言葉、そして英語でニュアンスが微妙に違う「音楽家」「ミュージシャン」「musician」に、「芸術家」「アーティスト」「artist」。非常にややこしい意味を持っていましたが、ご理解いただけましたでしょうか。特に英語を日本語に翻訳するときには、artist=芸術家だけでなくプログラマーなどの意味もありますので注意が必要ですよ。この記事を参考に、言葉を使い分けてみてくださいね。