

音響工学とは?何について勉強するの?ホールの設計も!
音楽だけではなく、数学や物理が得意で、進路に迷っている学生のあなたは、大学で音響工学を勉強するのもいいかもしれません。放送局や、ホールなどの建物の設計をする会社まで、就職先はさまざま。音へのこだわりの強い人に向いている学問です。
音響工学で学ぶこと
音響工学では、音波を物理的にとらえるとどのように定義され、記述・表現できるのかについて学びます。目に見えない音を、図や数式で表していきます。さらに、人体の機能でどのように音を捉えることができるのか、耳の構造についても見ていきます。さらには、壁がどのように音を吸収したり反響させたりするのかについても学びます。これは、ホールや防音室の設計で活かすことができる知識です。ほかにも、マイクやスピーカーの原理や、音のデジタル信号処理についても学びます。これらは一例であり、ほかにも音響工学で学ぶことはたくさんあります。
音響工学をさらに応用・発展させた建築音響工学は、コンサートホールやスタジオ、劇場、映画館などのほかに、高速道路や工事現場でも必要とされます。音を防音するための材質の選択方法や、音の響き方を制御する内装の設計方法などを学びます。
電気音響工学は、マイクやスピーカーなどを扱う学問であり、スマホやテレビ、電子楽器などの設計に活かすことができるほか、洗濯機の騒音対策や、医療機器である超音波検査や魚群探知機などにも応用ができます。
音響工学はどこで学べるの?
音響工学が学べる大学の学部・学科は、工学部系はもちろん、情報学部系の講座や、メディア系、アート系など幅広いコースで学ぶことができます。「音響」という名前をつけている学科はごく少数ですが、名前に入っていなくても授業を開講している学科はあります。専門学校などでは、原理を学ぶというよりも機材を使いこなす技術を身につけ、作品を作るほうに重点が置かれます。
具体的に、「音響」という名前を学科名に掲げているコースとしては、九州大学芸術工学部音響設計コースなどが挙げられます。ほかにも、東北大学、上智大学、早稲田大学、明治大学、東京大学など、「音響」の名前がついていなくても音響について学べる学科は全国にたくさんあります。詳しくは、日本音響学会の研究機関リンク集を確認してみてください。
まとめ
音響工学は、応用先のバリエーションが広く、さまざまな分野に活かせる学問だということが分かりました。楽器やコンサートホールなど音楽に関連したものづくりがしたいのか、それとも音響エンジニアとして機材を自在に操り、ライブや舞台を盛り上げていきたいのかなど、自身の興味や将来の夢を再確認して学びにつなげてみましょう。