ぐっと巧くなる、フルートのロングトーン徹底活用法! 前編
毎日のウォーミングアップと言えばロングトーン。
基礎練習と言えばロングトーン。
3時のおやつにロングトーン(?)。
「やればいいんでしょ」とばかりに、時間が来れば適当にこなしていませんか? 単なる習慣で音を伸ばしていませんか? それはとってももったいないのです。ロングトーンは、活用すれば、演奏がとっても上手になる素晴らしいメニューなんですよ!
時間を有効に使ってぐっと上達できる、パーフェクトなロングトーン練習法を伝授します!
目次
ロングトーンをする前に
フルートの魅力って何?
あなたはフルートで何を表現したいですか? 他の楽器には無い、フルートの魅力って、何だと思いますか?
軽やかに動くフレーズ、ゆったりした表現豊かなフレーズ、これらは全て、美しい音色に支えられるものではないでしょうか?
まずは目的が大事!
究極のところ、音をひとつ長く吹いてみたとき、それが美しければ、フルートという楽器の魅力は発揮できるのではないでしょうか。吹いているのがただのロングトーンであったとしても、美しい音色ならば「ずっと聴いていたい」魅力にあふれているはず! これを目指しましょう。理想の音色に近付けるために、ロングトーンをしましょう。
さあ、ただ音を長く伸ばすだけでは、もったいないという気がしてきましたね。
それでは、理想の美しい音色を得るために、何に気を付けて練習すれば良いでしょうか?
もったいなくないロングトーンの活用法
1.唇の使いかたをチェック
フルートを吹いているときに唇を横に引っ張りすぎている人が多いです。横に引っ張りすぎることで、アパチュア(唇から空気を出す隙間)が横に広く薄くなっています。鏡を見て、チェックしてみてください。
ここが薄いと、音量や艶が出ません。唇を横に引っ張りすぎることで、特に上唇が下に下りすぎ、唇自体も硬くなっています。空気のシューという雑音も目立つようになり、金属音のような硬い音という印象になります。
上唇をもう少し開けて、唇の柔らかさがある程度戻るくらいまで、唇の緊張を緩めて行きましょう。
2.口の中と息の通り道をチェック
おなかから喉を通って空気が出てきますが、その空気がフルートに届くまでに、障害物を作っていませんか?
空気が舌に当たり、上あごに当たり、歯に当たって、流れが乱されていることも多いです。蛇口から出てきた水が、障害物に当たって飛び跳ねているようなもの。これでは的(フルート)に効率よく当たりません。
簡単にクリアするには、上の奥歯と下の奥歯の間を開けることです。よい声で歌を歌うような、そんなポジションです。そのまま唇を閉じると、口の中に広い空間が出来ます。唇も横に引っ張りすぎないで済みます。この状態で息を吐くと、喉も広がりやすいので、まとまった勢いのある息を出すことができます。
3.身体の力を抜く!
喉や首、腕に、案外と力が入っているものです。
これを抜けるようになるだけで、不思議と音も響くようになっていきます。
楽器を持っている力、キーを押さえている指の力でさえ抜いていくつもりで、脱力していってください。
少しずつマスターしよう!
ロングトーンの活用法、今回は、身体の使い方について説明しました。ここまでこなすことで、音が変わってくることを実感できると思います。しかし、一度に出来たり、いきなり身に付いたりするものではありません。普段のロングトーンの時に、ぜひ気を付けて、習慣にして行ってください。
また、低音、高音、それぞれ良く響せるには、それぞれ微妙に吹き方が違うと気付いた人も居るのでは、と思います。
次回の後編では、この先の練習方法を書いていきますね。
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