演奏会や余興で何を吹く? 選曲のポイント!
フルートを練習しているからには、ちょっとした発表の場があると、練習にも熱が入りますよね。
発表会や結婚式などの余興、ホームパーティーや部活内での発表のとき、選曲に悩んでいませんか?
「とりあえず、シャープもフラットも付いていない曲がいい!」
という人、ちょっと待って! そこは実は落とし穴かもしれません。
初心者が曲を選ぶときに気を付けたほうが良いポイントを紹介します。
「ハ長調」の落とし穴
スタートから「えええ?」と思うかもしれません。
ハ長調とは、シャープもフラットも付いていない明るい調。読むのがとってもラクですよね!
ですが、フルートで演奏する時、まさかのマイナスポイントがあります。
運指の難しさ
ハ長調の主な音階は、「ドレミファソラシド」です。そのため、吹いてみると分かりますが、ハ長調は、ドとレが、重要なところでけっこうな回数出てきます。
中音域のド→レ、レ→ドの指使いは、初心者で苦労しがちなところですよね。
うまく指が動くようになっても、上級者の耳には指のバラ付きが聴こえることがあります。
音程の取りづらさ
ハ長調の「ハ」とは、「ド」のこと。
フルートの中音域のドは、音痴になりやすい音なんです。
そのドの音が、ハ長調では要所要所に出てきます。決めのラストの音も、もちろんド(編曲によりますが)。低音域だと、もっと嫌ですね。鳴るかどうかヒヤヒヤしている人も多いのではないでしょうか。最低音のド、苦手な方も多いです。
(ハ長調の曲には、「安らぎ」という良い効果もあります。「初心者がフルートで演奏する」というのでなければ、ゆったりとした良い調です。)
吹きやすい調は?
ここまでネガティブなことばかり書いてきましたが、逆に演奏しやすい調は何でしょうか。
それはもうズバリ、ヘ長調です!
ヘ長調が吹きやすい理由
とは言っても、嫌な運指「ド→レ」「レ→ド」はヘ長調にも多少出てきます。が、他の面ではハ長調より明らかにラクなのです。
ヘ長調は、ファからはじまる音階で出来た調です。調号は、シのフラットが1個。
「えっ、フラット!?」
と思わないでください。ブリチアルディキーという、左手親指のところに付いている魔法のキーを思い出してください!
シのフラットは、左手の親指を、いつも押さえているキーの代わりに「ブリチアルディキー」を使えばいいだけ! 普通のシの音と、手間は全く変わりません。押す場所を変えるだけで、自動的にシがフラットになってくれます。車で言う、アシスト機能のようなものです!(余計分からなくなった~)
音域もラク
ハ長調「ドレミファソラシド」を吹くと最低音が来てしまいますが、ヘ長調「ファソラシドレミファ」を吹いても、低すぎず高すぎずで、ラクになります。最低音のドが求められることは、初心者向けのヘ長調の曲では、あまりないでしょう。
最後のキメの音も、だいたいはファの音。これは助かりますね!
その他のオススメの調
嫌な運指「ド→レ」「レ→ド」を回避するには、「二短調」がオススメです。
ヘ長調と同じくフラットが1個の調ですが、ドが臨時でシャープが付くことがほとんどなのです。
ドのシャープは、右手小指以外は全部離すことになっていますね。レのあとにドのシャープが来ても、小指を残して指を全部上げてしまえば良いので、「上げる!」と思って吹けば大丈夫です。
レとドが並んで出てくるとき、使う指が真逆だから嫌になるのです。レで使っている指は、ドでは上げて。ドで使っている指はレでは上げますね。この真逆の動きを回避すれば、かなりラクになってきます。
選曲のポイントで特に重要なことは
「安易にハ長調に飛びつかない!」「調号で判断しない!」ことです!
指使い、音域、ラストのキメの音がキレイに出せるか? これが大事。調号を見て吹かずに拒否してしまわないで、実際に楽譜を吹いてみてから判断しましょう。
具体的にどんな曲があるのかは、こちらも参考に♪↓↓↓