

リアルなホーン・セクションを再現したプラグイン!MOJO HORN SECTION
作曲家、編曲家の方なら避けては通れないアレンジ、それがビッグバンドです。ビッグバンドとは、金管楽器(ブラス楽器などとも呼ばれます)を中心にピアノ、ギター、ベース、ドラムなどを加えて編成されます。そして、その金管楽器をまとめてホーン・セクションと呼びます。
このホーンセクションを中心とした楽曲は非常に一般的で、通常のインストゥルメント楽曲にはもちろん、J-POPやゲーム音楽に至るまで幅広く通用アレンジです。そのため、作曲・編曲においてもいわゆるビッグバンドアレンジというものがごくごく一般的に行われているようです。
今回は、そのビッグバンドアレンジにも通用する有能なプラグイン「MOJO HORN SECTION」をご紹介します。
■MOJO HORN SECTION の動作環境
MOJO HORN SECTIONは、Vir2社が開発したプラグインで、日本ではクリプトン社が正規代理店として販売しています。
http://www.crypton.co.jp/mp/do/prod?id=32502より
また、Native Instruments社のKontakt Playerに読み込ませることで使用できます。Kontakt Playerについては、同社のKompleteシリーズ(関連記事はコチラ)の記事もご覧ください。)にも含まれている他、同社Webサイトからも無償でダウンロードできます。
■含まれている楽器や音色
収録楽器
- ソプラノ・サックス
- アルト・サックス
- テナー・サックス
- バリトン・サックス
- トランペット
- ミュート・トランペット
- ピッコロ・トランペット
- トロンボーン
- ミュート・トロンボーン
- バス・トロンボーン
- クラリネット
- フリューゲルホルン
収録奏法(楽器ごとに異なります)
- サステイン
- オクターブ・ラン(アップ/ダウン)
- スタブ
- スタッカート
- ベンド・ダウン
- クレッシェンド(テンポ同期)
- スウェル(テンポ同期)
- シェイク
- トリル
rise to hit
その他、1,600種類以上ものリフや効果音サウンドなども収録。
ホーンセクションの中核を成す、トランペット・トロンボーン・サックスをはじめ、サックスについてはソプラノ・アルト・テナー・バリトンの各パートが用意されています。その他、クラリネットはホルンまで入っており、これ一つでDTMにおいて必要とされるブラス楽器が大体揃います。
ブラス楽器についてはオーケストラの編成でも使われるため、オーケストラ系のプラグインにも入っていることが多いですが、同じブラス楽器でもオーケストラ用に調整された音色(リバーブ成分が入っている)になっているため、ビッグバンドアレンジには向かないものが多いです。ビッグバンドアレンジはあまりリバーブ成分のない音色の方が作りやすいため、専用の音色が求められるのです。
■キースイッチで奏法を変化させる
実際の生演奏の場合、どの楽器においても様々な奏法があります。この奏法を表現するだけで、打ち込みでもリアルな演奏を表現できるようになりますが、その切り替えがキースイッチ一つでできる点も、非常に使い勝手がよいです。
さらに、奏法を表現できるプラグインにおいて、多くは出だし(=アタック)の部分だけしか変化させられないのですが、このプラグインは音の終わり(=リリース)の部分をもコントロールできます!表現が難しいブラス楽器ならではの便利な機能と言えるでしょう。
音楽クリエイターとしてスキルがあるかどうかを測る一つの指標が、ビッグバンドアレンジができるかどうか、と言われています。このプラグインがその助けになればと思いますので、興味を持たれた方はぜひチェックしてみてください!