簡単移調 ダイヤトニック

簡単移調!ダイアトニックを覚えよう その1

バンド仲間のサックス担当者に楽譜を渡したら「E♭で書いてくれ」とか「B♭で書いてくれ」なんて言われた経験ありませんか?

他にも「歌ってみたい曲の楽譜を手に入れたけどキーが高すぎて歌えない」なんてお悩みはありませんか?

 

こんな時移調ができると、とっても便利です。

 

移調なんて複雑で難しそう!」という気持ちはよくわかります!

筆者は16歳からピアノを始めたので楽譜なんてほとんど読めませんでしたが、ダイアトニックの概念を知ってからはサクサク移調が出来ていますし、あるキーの楽譜を見ながら違うキーで演奏するなんていう変な特技も持っていたりします!

 

今回ご紹介するダイアトニックの話を部分的にでも理解していると、一見複雑そうな『移調』という作業がとても簡単になると思いますよ。

移調って何!?

まず移調に関する疑問を解決していきましょう。基本的な概念のお話になりますので難しい所もあるかもしれませんができるだけわかりやすく説明していこうと思います。

カラフルな音符

移調と転調って違うの?

移調と転調。似た言葉ですが少し意味が違います。

 

転調

転調とは一つの曲の中でキー(調性)が変わる事です。Jpopなどで二回目のサビを歌い終わって、もう一回サビを繰り返す時にジャーンと音が上がって印象が派手になる曲がありますよね。

これはとてもわかりやすい転調です。

平行調への転調や部分転調などは耳が慣れてこないとパッと聞いただけでは解らないかもしれません。

 

移調

曲のキーを一曲丸々かえてしまう事です。

わかりやすい例で言うとカラオケのキー変更。

#、♭のボタンを押すとカラオケの機械は半音ずつ移調してくれます。

他にもスタンダードナンバーを演奏する時、男声ヴォーカルと女声ヴォーカルではキーを変えて演奏しますがこれを移調すると言います。

 

なぜ移調するの?

移調する目的によっては結果が変わってきます。その辺りをしっかり理解していると音楽仲間とのコミュニケーションもスムーズになるでしょう。

 

曲の雰囲気を変えたい場合

キーにはそれぞれ雰囲気があります。

メジャーキーは明るくマイナーキーは暗いというのは誰でもわかると思いますが、CのキーよりGのキーの方が少し明るく感じるなどといった違いもあります。

カラオケでキーを変更したらなんだか暗くなってしまったなんてことありませんか?

この印象は聞く人によって個人差もあるので、アレンジ担当者の好みを反映すれば良いのですが、ヴォーカリストが最高音が出ないのであと半音下げたいと言ってきた場合でも曲の印象などを考慮して一音下げたり二音下げたりという工夫が必要な場合もあります。

 

ヴォーカリストの場合

歌う女性

これは主に声域の問題である場合が多いです。高すぎて高音が出ないので少し下げたい、またはその逆などです。

前述しましたが声域にあったキーでも曲にあったキーであるとはかぎりませんので注意が必要です。

 

管楽器奏者の場合

管楽器には移調楽器という物が存在します。

これがやっかいで例えばテナーサックスプレイヤー(B♭管)がドレミと吹く音は実際にはシ♭ドレと鳴ります。

この実際に鳴らしている音の事を実音と言います。

B♭管の実音

楽譜の表記と実音が違うので普段B♭管用に書かれた楽譜しか読まないテナーサックスプレイヤー(主に初心者)は実音で書かれた楽譜が読めないのです。

慣れたプレイヤーは実音の楽譜を見ながら演奏できますが、自分のバンド仲間がどうなのか確認の必要がありますし、実音が読めるプレイヤーに対してもその楽器のキーで書かれた楽譜を渡すのが親切な場合が多いです。

移調した楽譜を移調楽器が演奏しても、実際の曲のキーが変わるわけではないので結果に変化はありません。

 

移調楽器の主な例

先程はテナーサックスを例として挙げましたが、popsをやっていて関わる事が多い移調楽器をいくつか挙げたいと思います。

移調楽器のイメージ

 

B♭管の楽器

トランペット、ソプラノサックス、テナーサックス、クラリネット

E♭管の楽器

アルトサックス、バリトンサックス

その他

トロンボーンはB♭管の楽器ですが、移調する必要はありません。基本は実音でOKです。

しっかりと仲間とコミュニケーションを取って、どんな調性の楽器で楽譜は実音が良いのか、移調がいいのか確認する事が大事ですね。

 

まとめ

少しややこしい部分もあるのですが、ここをしっかり理解しているとバンド仲間との行き違いも減って音楽がさらに楽しくなると思います。

 

特に大事なのが移調する理由です。

ヴォーカリストを対象にした移調と管楽器奏者を対象にした移調では目的と結果が変わってくる、という事をしっかり理解してください!

 

概念的な話ばかりになってしまいましたが、この次は実際に楽譜などを使って説明していきますので、実用的な内容になってきますよ!

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