美しい音へグッと近づく!口の形を工夫しよう!
フルートを吹くとき、息の出てくる口の穴の形を気にしたことはありますか? そのままフーフー吹いて、「いい音がしな~い」と思っていませんか?
どんな音が出るのかは、そのアパチュア(口の穴の形)で違ってくるのです!
どんな形にしたら、良い音が出るのでしょう?
鏡を用意して読んでください!
自分のアパチュアを把握する
アンブシュアとアパチュア
フルートを吹くときの、口の状態をアンブシュア(アンブッシャー)と言います。その中で、息を吐くときに出来る小さい穴のことを、アパチュアと言います。
自分のアパチュアを鏡で見てみましょう。意識すると、演奏のときと形が変わってしまいますので、実際に頭部管を吹いてみるか、指を唇に当てて吹いてみてください。吹いたら、口の形をそのままキープして、鏡を見ます。
以降、口の形はずっとキープして読み進めてください(普段は何十分もフルートを吹いているのですから、数分間のキープは楽勝のはず!)。
アパチュアと歯
鏡を少し下に移動させて、アパチュアを下から覗き込んでみます。前歯が見えるでしょうか?
……前歯が見えると、ダメなのです。息を歯でいったん乱して、それから唇の外へ押し出していることになりますから、その分だけ音も乱れます。
口を縦にあけて、それから唇を閉じてください。
上の歯と下の歯を離すつもりで口を開けます。唇を閉じるときは、鼻の下を少し伸ばすイメージで、息をややナナメ下へ吹くようにしてみましょう。
なお、骨格や歯の形によっては、それが難しいことがあります。この場合は、もっと下方向へ吹くことになります。
良い音を出すためのアパチュアの形
横に細長い、薄い形は、あまりオススメしません。息がたくさん出ないので、音も薄くなります。口を横へ引っ張りすぎていませんか?
横へ引っ張る力を少しゆるめて、アパチュアが少し楕円(横長の丸)になっているくらいが良いと思います。
しかし、口の周りの筋肉が自由にならないとか、まだ鍛えられていない初心者には難しいでしょう。その場合は、まずまん丸のアパチュアを作ることを考えましょう。
また、あなたの音が細くてボリュームが無いなら、思い切って、フルートの唄口と同じ大きさ、同じ形を、まず作ってみましょう。これでも案外、難しいものです。人間の身体は、力を入れるよりも脱力するほうが難しいのです。
吹いてみましょう!
アパチュアを作ってみたら、そのまま息を吹いてみてください。
「フ―――」という感じには、なりにくいと思います。どちらかというと、「ホ―――」、「ハ―――」、「フ―――」の間になりますね。
ここまで出来たら、フルートを構えて吹いてみてくださいね。
フルートを構えると、口の形や吹き方が変わってしまうことが多いので、確認のために、フルートをはずしたり、構えたり、何度もしてみましょう。