

コードは4つだけ!「何も言えなくて…夏」をノスタルジックに弾く
JAYWALKの名作「何も言えなくて…夏」。今回は、「4つのコード」だけでこの名曲をドラマチックに伴奏するバッキングレッスンをお届けします。少ないコードだからと侮るなかれ。ピッキングや右手のミュートコントロール、そして美しいコードの響きを活かすことで、原曲のノスタルジックな空気感を表現したいと思います。
目次
演奏機会が増えて再認識した名曲のポテンシャル
直近でクライアント様から伴奏の依頼をいただいた経緯で、演奏する機会が多い楽曲です。
イントロのギターリフが非常に印象的で、「あのリフに挑戦したい!」という場合はロックなリフが得意そうなギタリスト様の解説動画等を参考にしてみてください。当稿はシンプルなアプローチを「右手のバリエーション」で表現する手法の提案となります。
私自身、幼少期にヒットしたZARDやWANDS、MANISH、、「ビーイング系」サウンドに影響を受けて育ちました。当時の質感を本楽曲にも感じます。シンプルに削ぎ落としたコード編成でアプローチします。
使用するコードはこれだけ!切なさを表現したい
今回使用するコードは下記4つです。

冒頭の「Badd9」が印象的です。9thの音(アドナインス)が含まれることで、独特の浮遊感を表現します。楽曲が持つ特有の哀愁を演出したい狙いです。
今回は直近のクライアント様の依頼キーで提案させていただきました。皆様がご自身で歌いながら演奏したり、どなたかの伴奏をされる際も、歌い手の方のキーに合わせてカポタストを装着したり、チューニングを変更したりして活用してください。
右手で差をつける!A、B、サビの弾き分け
同じコード進行続ける際に、重要なのは各セクションにおける「右手のコントロール」です。
Aメロ:ミュートコントロール命!タイトに
Aメロは、「ブリッジミュート」を中心としたタイトなコントロールに徹します。音量を抑制しながら、ミュートを開閉させてリズムを刻みます。
楽曲全体を通してほぼこのパターンの一辺倒です。ミュートの質感を僅差でコントロールしつ続ける、、地道な戦いです。丁寧にコントロールして、ボーカルの歌を引き立てましょう。
ミュートやタイトな刻みの練習(への思い)について、私の過去記事「ギタリスト必見!迷いを消し去るブルースシャッフル練習法」を参考にしてください。
Bメロ:ミュートを開放し、ストロークへ移行
地道なAメロから一転、Bメロに入ったら右手のミュートを開放(オープン)します。ここからコードストロークへと移行し、次のサビのセクションに向かって接続しましょう。このグラデーションで楽曲に推進力を与えましょう。
サビ:基本パターンを踏襲しつつ、高音で広がりを演出
コード進行自体はAメロから続く「基本パターン」と同様で、高音部分(1〜3弦あたり)を必要に応じて混ぜ込みながらストロークします。特にBadd9やG#m7のきらびやかな高音成分が綺麗に抜けることで、サビ特有のドラマチックな広がりを演出したい狙いです。
少ないコードだけで楽曲をドラマチックに仕上げていくこのアプローチ、実は私が好きな「ファンクミュージック」のミニマルなカッティング手法に通じるものを感じます。

削ぎ落とされるほど、弾き手のニュアンスが反映されやすい。職人気質な?楽曲に好感が持てますし、弾いていて楽しい楽曲です。
別アレンジにも挑戦!シンプルだから広がるバンドアンサンブル
この楽曲はコード進行のシンプルさ故に、アレンジの自由度が広く感じる点が魅力です。
王道のロックバンド編成でドライブ感溢れるバッキングはもちろん、本件の様なアコギ1本と歌だけの編成等、多様なアレンジが選択できます。
まとめ
add9から始まる4つのコードだけで1曲をドラマチックに弾ききるアレンジを解説させていただきました。
同じ4コードの繰り返しだからこそ、Aメロのタイトなミュート、Bメロでのストロークへの移行、サビは高音弦の活用といった選択が、ダイレクトに楽曲の演出に反映します。コードをたくさん覚えることだけがギターの楽しさではありません。右手のコントロールを活用して楽曲に彩りを与えましょう。






